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【メルマガ33号】Uber Eatsの報酬の仕組みが面白い

2019年10月02日

【メルマガ33号】Uber Eatsの報酬の仕組みが面白い
◆- Selection and Variationメールマガジン vol.33(2019年9月30日発行) -◆

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※本メールは、セレクションアンドバリエーション株式会社代表の
平康慶浩およびスタッフたちと名刺交換させていただいた方、弊社
主催の講座にお申込みいただいた方にお送りしています。
当メールマガジンご不用の方は、メールの最下段から解除をお願い
します。

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○○ ○○ 様


おはようございます。
私は日経スタイルで連載を続けていていますが、最初はいつだっ
たかな?と思って調べてみました。
そしたら第1回は2016年4月5日掲載でした。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO98941120Y6A320C1000000
およそ3年半くらいになりますね。
おかげさまで多少は文章力もあがったように思いますが、同じよ
うに努力を継続するなら、もう少し自分の体重に意識をはらって
みてもいいかな、とたまには思います。
まあ、それよりもクライアントの方々に喜んでいただけるよう、
仕事に注力したいと思ってしまうのは、決して間違ってはいない
だろうと、言い訳してみます。
それでは今週もどうぞよろしくお願いします。


平康慶浩




< INDEX >

1.あしたの人事の話をしよう
~Uber Eatsの報酬の仕組みが面白い~

2.適正人員を管理するための6つの着眼点
~直間比率を把握し、向上させる1~

3.研究者が考える人事マネジメント
~業績向上へ向けて、能力開発と課題解決を並行するアプローチ~


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1.「あしたの人事の話をしよう」メルマガ編 
~Uber Eatsの報酬の仕組みが面白い~

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このコーナーでは、セレクションアンドバリエーション 代表 平康の
ブログ「あしたの人事の話をしよう」の内容を一足早く配信します。
当記事は、メルマガ配信の1週間あとにブログでも公開されます。

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みなさん、Uber Eatsを利用したことあります?
街を歩いているとそこかしこを配達員の方が走っていて、かなり
浸透している気がします。マクドナルドに行くと、配達員の方が
必ず待機していますしね。

そんなUber Eatsですが、基本は出前の外部委託バージョンなサー
ビスです。
出前だと商品代以外にはお金がかかりませんが、Uber Eatsは配送
手数料がかかります。
ただ、アプリを見てみると、その金額が260円とか390円なんですね。
高くても570円。時間帯などでこの金額は変わる仕組みになってい
るようです。
ふと思ったのは、この配送料だと、配達員の方が全然もうからない
んじゃないか、ということでした。だって1回の配達に少なくとも
30分はかかるだろうと思うからです。
でもこれだけ広がっているんだから、必ずうまく言っている仕組み
があるはずと思いました。
そこでさくっと調べてみたのですが、なるほどなぁ、と思える構造
がしっかりと設計されていました。
※なお、以下の分析はUber Eatsのホームページなどに公開されてい
るデータから平康が個人的に推測したものなので、実際とは違って
いる可能性があります。

基本は「両手ビジネス」ということ。
つまり売り手と買い手、双方からUber Eatsはお金を得ているようです。
そしてその中の一部を配達員に支払っている構造です。

まず買い手側ですが、店から自宅までの距離に応じて、配送手数料
を支払います。
たとえば駒澤大学駅で4人で話し込んでいて、ふとケンタッキーが
食べたくなったので探してみると、桜新町店がヒットします。
配送手数料は390円。メニューはUber Eatsセットのフィレサンド
600円×4人分を注文です。
やがて15分ほどで配達員が来てくれるので、サンドを受け取ります。
すると登録しているクレジットカードに2,790円が請求されて完了
です。

注文した人は、配達員のもうけは390円だと思うかもしれません
が、そうではありません。
Uber Eatsのホームページを見ると、詳細に記載されていますが、
要約してみましょう。
https://www.uber.com/ja-JP/drive/tokyo/resources/how-does-payment-work/

配達員は3種類の報酬を受け取ります。
そのうち、買い手が支払っているのは2つの報酬になるお金です。
それは「受け渡し料金 170円」+「距離料金 150円/km」です。
ケンタッキー桜新町店と駒澤大学駅の距離は1.8kmなので、仮に0.1km
単位で支払わられるとするなら、配達員は170円+(150円×1.8km)
=440円を受け取ることになります。

しかし配達員は実はもう1つ報酬を得ています。
それが「受取料金 300円」です。店舗から商品を受け取った時点
で報酬が加算されるのです。ですから上記の配達員は440円+300円
=740円を受け取る計算になります。

整理してみましょう。
配達員が受け取るのは「(店舗からの)受取料金」+「距離料金」
+「受け渡し料金」です。
ではUber Eatsはその構造でどうやって利益を生み出しているのか。
Uber Eatsは総額で2,790円を得ていますから、その中から740円を
支払うと、残りは2,150円です。
一方で、お店としては600円×4人分=2,400円のフィレサンドセッ
ト代金を請求したいところです。けれどもそのお金はない。だと
するとUber Eatsとしては売り手側からもお金を受け取らなければ
成立しません。
それがどれくらいの手数料率になるのかはわかりませんが、買い
手と売り手、双方からお金を受け取ることで成立しているのがUber
Eatsのようです。
(個人的な推測では、さらに大数の法則でのマネジメントがされ
ていると思うのですが。でなければ、最低注文料金がない状況が
説明できないので。)

配達員が実質従業員であるなどの批判を受けているUber Eatsです
が、収益と連動する形で構造的に設計されている報酬の仕組みは
なかなか興味深いです。
ちなみに、詳細には、時間帯によって報酬額が増える「ブースト」
という仕組み(その分買い手が払う配送手数料は増える)や、短時
間で何件以上配達したら報酬が増える「クエスト」という仕組みな
どもあるようです。
まるでスマホの位置ゲームのような仕組みに、企業の評価報酬制度
も少し学んでみてもよいかも?と思いました。



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2.制適正人員を管理するための6つの着眼点
~直間比率を把握し、向上させる1~

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このコーナーでは、弊社コンサルタントの清水が「月刊人事マネジメ
ント」で連載している「データで確認!人員構成6つの着眼点~望ま
しい組織構造と適正バランスに近付くヒント~」の内容を凝縮してお
届けします。

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今回の着眼点は、直間比率です。直間比率とは、直接部門と間接
部門の人数の割合のことで、『直接部門の人数÷全社員数×100』
で求めることができます。直間比率が大きいと稼ぐ人が多く、反
対に小さいと稼ぐ人が少なくなります。直接部門とは直接稼ぐ部
門のことであり、営業部、製造部、開発部などが当てはまります。
また間接部門とは間接的に稼ぐ部門のことであり、人事部、総務
部、経理部などが代表的な部門です。それでは早速、直間比率に
ついて見ていきましょう。

bizwords.jp『どちらも必要不可欠な存在!「直接部門」と「間
接部門」の意味とは?』
https://bizwords.jp/archives/1063119273.html
 
1.基本は稼ぐ部署の比率を高くすること
生産性を高めるためには、直接部門の人数を増やすことが真っ先
に考えられます。もちろん、間接部門も重要な部署であることは
疑いのないことですが、目先の稼ぎへの影響力はさほど大きくあ
りません。やはり、直接部門に対して注力することが正攻法と言
えるでしょう。
私が以前勤めていた企業の直間比率は40%で、間接部門の人数
が非常に多かったことを今でも覚えています。粗利益率70%の
サービスを提供しており、営業部の生産性は非常に高かったので
すが、間接部門の人件費が多く、利益を圧迫していました。
そうはいうものの、間接部門も重要な部署であり、ないと企業と
して成り立ちません。重要なことは、「その部署の適正人員比率
を設定する」ことです。人事総務部は5%、経理部は3%が適正
だと設定したならば、そこから人員比率を増やさないようにする
ことで、直間比率を一定に維持するようにしてください。自社で
適正な直間比率を設定することで、毎年の数字を管理していきま
しょう。




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3.理系研究者が考える人事マネジメント
~業績向上へ向けて、能力開発と課題解決を並行するアプローチ~

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このコーナーでは、弊社コンサルタントの吉岡が、理系研究者の視
点から研究者の人事マネジメントについて考えていきます。

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前回は研究者の能力開発のために、ある企業で行われている「出
前実験教室」について紹介しました。

今回はある企業で研究者の能力開発と研究課題解決のために行わ
れている「ドットポイント投票」という施策をご紹介します。
「ドットポイント投票」とは、解決が難しい研究課題について、
課内の研究者全員に短時間で思いつくままに解決のアイデアを書
かせ、その中で良いと思うアイデアに投票させるという施策です。
元々は課題を解決する目的で始めましたが、施策を始めて以降、
研究者の能力や発想力が飛躍的に向上しました。
この施策では、解決のアイデアを書かせる過程で発想力を向上さ
せ、投票するアイデアを選ぶ過程でも、新たな考え方を吸収する
機会を与えています。
つまり、二つの過程の中で、研究課題を解決するために必要な能
力を鍛えているわけです。

今回ご紹介したように研究課題の解決と並行して、研究者に学び
の機会を与えるような施策もあります。
研究部門に限らず、皆さんの企業でも、業績向上へ向けた課題の
解決と従業員の育成のために、一度試してみてはいかがでしょうか。



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