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セレクションアンドバリエーション メールマガジン

【メルマガ39号】習熟と関係性のあり方が変化しつつある

2020年01月27日

【メルマガ39号】習熟と関係性のあり方が変化しつつある
◆- Selection and Variationメールマガジン vol.39(2020年1月27日発行) -◆

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※本メールは、セレクションアンドバリエーション株式会社代表の
平康慶浩およびスタッフたちと名刺交換させていただいた方、弊社
主催の講座にお申込みいただいた方にお送りしています。
当メールマガジンご不用の方は、メールの最下段から解除をお願い
します。

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○○ ○○ 様


常識が変わっていく時代になっていますよね。
働き方や働かせ方もそうですが、給与についてもそう感じます。
たとえば「その仕事にそんなに払う必要ない」という声は、人事
制度設計の場面でよく聞きます。
比較的単純な事務作業を担当する人たちについて、給与20万円、
賞与昇給なしでいいじゃない、というような意見です。
けれども会社の中でその作業を実際に担当している人たちは、
40代とか50代とかで賞与込み年収600万円くらいだったり
するわけです。
じゃあなぜ給与20万円でいいじゃない、と思うかと言えば、
私たちの頭の中に、新人の給与は安くてよい、という「常識」
があるからです。そして新人でもできる仕事だからそのくらいの
給与でいい、という発想です。
今、年功から職務主義に変わっていく中で、新人でもすぐに
月給30万円以上を支払う時代がきます。
そうなったとき、給与の常識はどうなるのでしょう。
様々な会社の矛盾を踏まえた改革を進めながら、そんなことを考えています。


平康慶浩(ひらやすよしひろ)




< INDEX >

1.あしたの人事の話をしよう
~習熟と関係性のあり方が変化しつつある~

2.適正人員を管理するための6つの着眼点
~従業員の平均年齢を適正値に 1~

3.研究者が考える人事マネジメント
~組織力を向上させることで開発人材の能力開発につなげた事例~

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1.「あしたの人事の話をしよう」メルマガ編 
~習熟と関係性のあり方が変化しつつある~

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このコーナーでは、セレクションアンドバリエーション 代表 平康の
ブログ「あしたの人事の話をしよう」の内容を一足早く配信します。
当記事は、メルマガ配信の1週間あとにブログでも公開されます。

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仕事というものは慣れることで身に着くものだ、と考えられてい
た時代が長かったのではないでしょうか。
どんな仕事も繰り返していけば勘所がわかってきます。
失敗と成功を繰り返し、人は技術を身に着けてゆくのです。
やがて習熟の速度がどんどん早まっていく時代が訪れます。
たとえば、1900年代初頭にフォードの工場で始まった大量生
産の仕組みは、科学的管理手法によるKPI管理、つまり生産性
の管理によって広まりました。
それまでもあった習熟することで品質やスピードがあがる仕事に
対して、習熟の物差しを提供する仕組みでした。
物差しを得て、習熟速度は飛躍的に高まります。フォードの工場
でKPI管理が行われるようになったことで、車を作る生産性は
およそ13倍に高まったというデータもあります。
そしてそれは、習熟の方向性が変化したタイミングでもありました。
「先人の背中を見る」ことから「新しい方法を学ぶ」ことへの変化
でした。

一方、仕事にはもう一つのタイプがあります。
それは関係性によって成り立つ仕事です。
たとえば営業職は、習熟することによって関係性を獲得します。
〇〇さんだからこの仕事をお願いする、というような状態が生じ
ることです。
経済学的に言えば乗り換えコストの問題だとかそんな話になるの
ですが、仕事によって構築された関係性そのものに価値が生まれ、
そこから始まる仕事のあり方です。
そしてこの関係性ビジネスの世界にも、やはり大きな変化が生じ
ています。
たとえば転職があたりまえになったことで、せっかく築いた関係
性がゼロになることが増えました。
以前であれば、商社の営業マンがメーカーの購買担当と関係性を
持っていれば、それは10年以上、あるいは生涯にわたって続く
価値を生み出しました。仮にその人が異動したとしても社内の別
部署にいるわけで、引継ぎなどにより、会社対会社の関係性は維
持できたのです。
けれども担当者が転職してしまう時代になると、一度築いた関係
性はとぎれてしまいます。
だから常に新たな関係性を構築することが求められるようになっ
てきました。
その際の基準は、相手にとって特別な価値を提供できるかどうか、
だったりします。
だから関係性のつくり方も「特定の人と深く付き合う」ことから
「新しい出会いを作り続ける」ことに変化してきています。

「先人の背中を見る」「特定の人と深く付き合う」という仕事の
進め方から、「新しい方法を学ぶ」「新しい出会いを作り続ける」
という仕事の進め方への変化は、多くの人の生き方を変えようと
しています。
ただ、そのことが最近、コミュニティのあり方にも影響している
気がしています。
一番根源的なコミュニティである家族においても、「先人の背中
を見る」「特定の人と深く付き合う」という形から、「新しい方
法を学ぶ」「新しい出会いを作り続ける」という形に変わるとすれば。
それは思っているよりも大きすぎる変化なのかもしれません。




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2.適正人員を管理するための6つの着眼点
~従業員の平均年齢を適正値に 1~

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このコーナーでは、弊社コンサルタントの清水が「月刊人事マネジメ
ント」で連載している「データで確認!人員構成6つの着眼点~望ま
しい組織構造と適正バランスに近付くヒント~」の内容を凝縮してお
届けします。

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今回からの着眼点は、企業の平均年齢です。平均年齢とは、在籍
している従業員の年齢の平均のことで、『年齢の合計÷従業員数』
で求めることができます。平均年齢が高い企業では、若手や中堅
が相対的に少なく、いつまでも要職に就くことができないため、
次世代の育成がうまくいかないことが想定されます。
またジェネレーションギャップなどが影響し、従業員間のコミュ
ニケーションもスムーズにいかないことがあり、業務遂行を阻害
する要因ともなり得ます。平均年齢はよく聞く言葉ですが、具体
的にはどのようなものでしょうか。それでは平均年齢について見
ていきましょう。
 
1.意外と知らない自社の平均年齢
平均年齢という言葉は、様々な場面で見たり聞いたりすることが
あると思います。採用サイトや四季報などで比較的簡単に他社や
自社について知ることができます。日頃からそのようなサイトな
どをチェックしている人や企業の人事・総務部などに属している
人は、自社の平均年齢を知っているかもしれませんが、そうでな
い人は感覚で把握している可能性があります。企業の平均年齢は、
人員構成を見直すうえで重要な指標の一つです。まずは、自社の
平均年齢の実態を把握しましょう。
参考までに、産業別について性別を加えた平均年齢を掲載します。

□産業別平均年齢
全産業:男性43.6 女性41.4
建設業:男性43.6 女性41.4
情報通信業:男性41.1 女性37.1
運輸業:郵便業:男性47.5 女性41.9
卸売業:小売業:男性43.0 女性40.4
金融業:保険業:男性43.3 女性40.6
※厚生労働省「賃金構造基本統計調査」をもとに作成

平均年齢は、産業や性別、規模別で大きく異なります。
『女性よりも男性の方が平均年齢が高い』などの傾向があります。




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3.理系研究者が考える人事マネジメント
~組織力を向上させることで開発人材の能力開発につなげた事例~

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このコーナーでは、弊社コンサルタントの吉岡が、理系研究者の視
点から研究者の人事マネジメントについて考えていきます。

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前回はジョブローテーションによるキャリアの不安を解消し、
能力開発につなげた事例を紹介しました。

今回はレゴブロックを使った研修により、開発部門の課題を解決
し、能力開発と業績向上につなげた事例を紹介します。
ある企業の開発部門では、個々が任された研究開発しか見えてお
らず、製品化段階で上手くかみ合わない状態に陥っていました。
このように、専門性の高い分野では、ある特定の業務がその人に
しかわからない状態が起こりがちです。
この課題に対して、この企業ではレゴブロックを使った研修を導
入することで、課題解決に成功しました。
レゴブロックを使った研修では、特定のテーマに対して、個人の
価値観、ビジョンなどの「頭の中の考え」をレゴブロックで具体
的に表現し、なぜそのブロックを使い、その形にしたのか、他の
参加者に説明しながら、参加者全員で理想の状態を創造するとい
う研修です。
この企業では、チームでのそれぞれの役割や情報共有の大切さを
認識させるため、「理想のチーム」をテーマにレゴブロックを使
った研修を実施しました。
その結果、開発部門が抱えていた課題の解決につながるだけでなく、
情報共有が活性化し、個人の能力向上にもつながりました。

この企業では、レゴブロックを使った研修を導入以降、業績向上
に貢献する数多くの商品を生み出すことに成功しています。
つまり、レゴブロックを使った研修は抱えていた部門課題の解決
と個人の能力向上につながり、業績向上につながったというわけです。

このように専門的な研修でなくても、組織力を向上させることで、
専門性の高い人材の能力開発につなげる方法があります。
専門的な内容を教えるという発想ではなく、組織力を向上させる
ことで、専門性の高い人材の能力開発につながるような研修を考
えてみてはいかがでしょうか。




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セレクションアンドバリエーション株式会社 
メルマガ(2020年1月27日配信)

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