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【メルマガ50号】出世の本質は年収を増やすことではなく階級移動

2020年08月25日

【メルマガ50号】出世の本質は年収を増やすことではなく階級移動
◆- Selection and Variationメールマガジン vol.50(2020年8月25日発行) -◆

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※本メールは、セレクションアンドバリエーション株式会社代表の
平康慶浩およびスタッフたちと名刺交換させていただいた方、弊社
主催の講座にお申込みいただいた方にお送りしています。
当メールマガジンご不用の方は、メールの最下段から解除をお願い
します。

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○○ ○○ 様


久しぶりに東京に来ています。
新幹線の座席は安定的にガラガラ……な状況をながめて、
突然昔のことを思い出しました。
私が新卒で働き始めた1990年代初頭。
週に1回以上は新幹線で往復していましたが、遅い時間帯だと
常にガラガラでした。
どれくらいかというと、三人の指定席で横になれるくらい。
当時はまだJR以外のクレジットカードでチケットも買えま
せんでした。
東阪を結ぶ人の移動も限定的だったのでしょう。
それでも世の中はしっかり回っていました。
そんなことを思い出し、今日ガラガラだとしても、きっと
私たちの社会は大丈夫だろう、とそう感じるのでした。




平康慶浩(ひらやすよしひろ)


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< INDEX >

1.あしたの人事の話をしよう
~出世の本質は年収を増やすことではなく階級移動~

2.コロナ禍によって人事が直面した/する課題と解決策
~人事制度のドーナツ化現象とは?~

3.ハラスメント対応完全マニュアル
~社会の変化はあなたに直結する~

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1.「あしたの人事の話をしよう」メルマガ編 
~出世の本質は年収を増やすことではなく階級移動~

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このコーナーでは、セレクションアンドバリエーション 代表 平康の
ブログ「あしたの人事の話をしよう」の内容を一足早く配信します。
当記事は、メルマガ配信の1週間あとにブログでも公開されます。

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私はもともと出身が大阪市立大学の経済学部で、学んでいたのは
マルクス経済学だし、私が通っていた時代はまだ中核派が語学の
授業を妨害しに来る時代だったので、正直ビジネスの場で左派的な
言動は控えていました。
ビジネスには右左なく、そこには仕組みと運用があるだけですから。

ただ、コロナショックや、その前段で進んでいた同一労働同一賃金とか、
70歳までの雇用延長の努力義務化とか、そのあたりの状況を踏まえると、
階級区分として社会の整理も一つの手段だと感じるようになりました。
たとえば貧困の再生産という言葉などもその一端です。
なぜ親が貧しいと子供も貧しいのか。
これは話が逆なんですね。
親が貧しければ子供も貧しいのがあたりまえなんです。
親が金持ちなら子供も金持ちなのがあたりまえ。
そのあたりまえが崩されていたのが高度成長期の日本です。
仮に貧しい家に生まれても、努力すればよい学校に行ける。
良い学校に行けば、よい会社に入れる。
良い会社に入れたら、そこで努力すればほとんどが出世してゆける。
そういった幻想が、年功序列とともに広がっていたのが1990年代初頭
までの日本です。
そして実際にそれはある程度、人口ボーナスの恩恵もあって、実現
していたわけです。
だから幻想ではあったけれど、個人の幻想ではなく、社会全体が
共有する幻想だった。
社会全体が共有する幻想のことを、バブル、といいます。
それがはじけて現実を見据えた時、そこには何が残ったか。

努力しなくてもいつか自分は幸せになるだろう、と勘違いした人たちの
集団です。

人が幸せになるためには、努力しなくてはいけません。
置かれた環境を理解し、そこから少しでもよくなろうとする努力が必要です。
そのモチベーション軸は、自分の幸せもよいし、家族の幸せでもよいし、
あるいはなんらかの実利や価値観の達成でもよいでしょう。
少なくとも、何かをなすために努力する、というあたりまえのことを
しなくてはいけないわけです。

会社というビジネスの仕組みの中では、なすべき何かを考えず、与えられた
仕事しかできない人に高い報酬を支払ったり、自由という名の裁量を
ふるわせることはありません。
何をなすべきかを理解し、そのために行動した人=十分な資質や実績を
見せた人に、報酬や裁量権を与えるわけです。
それが出世ですし、それは労働者階級からの脱却です。その先を中産階級と
いったり、クリエイティブクラスといったりするわけです。

今の日本では、下位中産階級であり貧困層ともいえる労働者階級の状態でも、
十分に生活ができます。
その結果、階級間移動をしなくても大丈夫、となってしまうと、それは結局
その人の子供たちを貧困層のままにおいておくことになります。

現代の日本はまた、階級間移動が極めて容易な社会でもあります。
たとえば今いる会社がいまいちだとしても、そこで努力して課長以上に
出世するだけで、中産階級の一員になるわけです。そこでさらに研鑽し、
実績を積み、より良い会社に転職することができれば、上位中産階級の
一員にもなれるわけです。
そうすれば、貧困の再生産ではなく、上位中産階級としての再生産が
可能になります。

今のままで大丈夫だから努力しない、ということは、その再生産を
許容することになります。
結婚せず、子孫を残さないのならそれもありかもしれません。
ただ、もし家族をつくるのであれば、自分が選んだ選択が再生産される、
ということが世のあたりまえだということを理解しておいた方が良いと
思うのです。




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2.コロナ禍によって人事が直面した/する課題と解決策
~人事制度のドーナツ化現象とは?~

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このコーナーでは、弊社コンサルタントの山本が、コロナ禍によって
多くの企業が直面している人事課題をご紹介し、解決策をご提案します。

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コロナウイルスの影響の有無に関わらず、等級・報酬・評価・育成・
採用・退職はそれぞれの課題を持っています。それらに対して、
企業内の各担当と外部ブレインが協力し、個別に対応することで
解決しています。例えば、等級・報酬・評価は人事制度を運用する
担当のチームあるいは一般的な組織・人事コンサルタントが対応
しているでしょうし、育成は教育担当チームあるいは研修会社が
対応します。採用は採用チームあるいは採用コンサルタント、
退職は労務チームや退職金制度構築コンサルタント、社労士などが
それに該当します。

しかし、個別の対応を進めていくことで、全体の整合性確保が
次第に難しくなります。また、時に相反する意思決定をしてしまう
ことがあります。これを、人事施策のドーナツ化現象、と言い表す
ことが出来ます。

ドーナツ化現象として、具体的に見られる例を4つほどお示ししましょう。

1.採用した人が現場で活躍出来ない
採用は採用チームに任せ、採用チームの考える「良い人を10人」等。
そのため、ブランド校・現在の従業員の卒業校や馴染みのある学校に
対して集中的に採用を行なう事が出来、その中の上位から順に内定を
出している。コロナ収束後も同様の考え方を継続。
しかし、リモートワーク進捗により求める人物像に変化が生じ、
入社後に上手く活躍出来ない・考えが合わないなどの理由で離職者が
多くなってしまう懸念があります。

2.年功制を排した制度で起きる、年功給の発生
コロナ対策(や、かねてから進めていた働き方改革)の結果、
「頑張った人に報いたい」という方針の下、年齢給制度から職能給制度
とした企業。しかし、考課者研修のノウハウが無く、設計する時間も
なかったことから割愛した。すると、現場では「D評価だと昇給無しで
かわいそうだから、D評価をつけない。S評価は周りとの差が付きすぎる
から避けたい。よってSとDを減らしA~Cに収斂させる」といったような
運用が行なわれ、実質年齢給が継続してしまった。

3.昇格に必要な能力をつける研修が無い
マネジメントが出来るようになって欲しいと考え、管理能力が向上すれば
報酬を上げるような等級・評価制度を設計している企業は比較的多く存在
します。そのために考課者研修やリーダーシップ研修も多くありますが、
集合研修が難しくなると、その能力開発が難しくなる可能性があります。
そのため、奇跡的に成長を遂げる人が出てくることを願うか、実態に
そぐわない人を無理矢理昇格させる等のねじれが生じることにも
繋がりかねません。

4.採用数は変えないが従業員数が減少する
 採用計画を立てる際、過去数年間の採用数のトレンドなどから計画を
立てる企業が殆どです。通常時であれば、離職傾向に大きな違いは
生じないため、それでも問題ないかも知れません。しかし、離職者数が
増えることで、従業員数が減り、経営目標の達成に繋がらない…という
こともおきかねません。

このような問題を解決するにはどうしたらよいのでしょうか?
我々は、働き方の変革を求められる今だからこそ、各サブシステムの
核としての人事戦略の構築が必要になると考えます。




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3.ハラスメント対応完全マニュアル
~社会の変化はあなたに直結する~

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このコーナーでは、弊社アシスタントコンサルタントの長谷川が
「月刊人事マネジメント」で連載している「人事担当者向けハラスメント
対応完全マニュアル~グレーゾーンで困らないための6つの着眼点~」
の内容を凝縮してお届けします。

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前回までの数回で、誰でも加害者になる可能性があり、防止には
境界線の変化の周知徹底が必要だと解説しました。

今回からは、ハラスメント増加の背景としての「社会の変化」に
気づかせることの重要性と、そのための具体的方法を示していきます。
「社会の変化」と言われると、自分とは直接関わりのない、どこか
遠くの世界のことを話しているように感じている人も少なくないでしょう。
しかし、新型コロナの影響を考えてみてください。主要先進国のみならず
今やアフリカ全土でも急増し、世界経済への影響はリーマンショック以上
と言われます。倒産や解雇も右肩上がりに増えています。
リモートワークが急激に進むなど働き方や会議の在り方が見直され、
私たちは今まさに変化の渦中にいます。
同様に、ハラスメントの問題が起こり始め注目されるようになったのも
やはり社会の影響があるのです。
1990年代前半のバブル崩壊、90年代後半からの成果主義人事制度の
導入促進等に要因がありそうです。

次回はそのあたりを詳しく見ていきます。




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