第157号★ジョブ型・自営型・専門職型?はたまたネコ型?ポストコロナの働き方はどうなる?/「超」働き方改革/「番犬費」に多くの反響をいただきました!【税理士 神佐真由美】
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1.ジョブ型・自営型・専門職型?はたまたネコ型?ポストコロナの働き方はどうなる?
2.現在公募中の補助金
3.おすすめ書籍 「超」働き方改革 ――四次元の「分ける」戦略
4.セミナー情報
5.活動日記 前回メルマガ「番犬費」に多くの反響をいただきました!
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1.ジョブ型・自営型・専門職型・ネコ型?ポストコロナの働き方はどうなる?
これからは ネコの時代だそうです。
先日の18日、中小企業BBBメンバーシップの定例会で、
https://bbb.japan-cf.com/
同志社大学教授の太田肇先生にご講演いただきました。
これからの若い人たちの雇用をどうしていったらいいの?
という疑問のヒントになるかもしれない内容です。
ポストコロナの働き方はどうなるか?
70歳まで雇用延長の努力が課せられる企業。
人生100年時代を一人ひとりが設計しないといけない時代。
さらには、労働生産性を上げるように求められる一方で、
世界的に見て、
日本の労働者のワークエンゲージメント(仕事に対する活力や熱意など)は低い位置にあるそうです。
何が足を引っ張っているのか?
どういう解決方法があるのか?
ということが大きなテーマでした。
問題を解決すべく、いろいろな施策があります。
テレワークの導入(コロナ禍で一気に普及)
副業解禁
選択的週休3日制
ワーケーション
男性育児休業
70歳定年制
同一労働同一賃金・・・
しかし、日本の組織は、お互いに依存する度合いが高い「共同体組織」のため
(どこもがそう、というわけではないが、傾向が強いそうです)
たとえば、副業がしやすい部署かどうかで不公平感が出たり、
テレワークで仕事の様子が見えなくなると、とたんに評価が難しくなったり、
70歳定年制でこれまでの年功制に無理が生じることが、受けられがたかったりと
なかなかうまくいっていないのが、現状。
日本の雇用制度が「メンバーシップ型」と言って、
「先に人を雇用してから、仕事を割り振る」やり方に問題があるのでは?
ということで、最近は、
「ジョブ型」と言って、
職務内容・勤務地・時間などの条件を明確化する雇用への注目が高まっています。
しかし、じゃあ、ジョブ型でいこう!と言っても、
仕事の内容で給与が決まるため、
定期昇給やベースアップがないという事実が受入れがたい。
職種間や職種内の格差が拡大するかもしれず、労働組合が受け入れるか?という問題。
人的リソースが限られるため、多能工が重宝される中小企業には無理があるということ。
ジョブ型では、新人の育成はどうするの?という問題。
こちらも、問題や課題が山積みです・・・。
え~ い!!どうしたらええね~ん!
というお声が聞こえてきそうです。
一つは、今日のおすすめ図書の「『超』働き方改革」をお読みいただきたいですが、
メンバーシップ型を基調として、ジョブ型の要素を取り入れようとしている企業が増えているそうです。
少し海外へ目を移してみると、
中国や台湾、シリコンバレーでは、一人が企画からすべてを受け持つ働き方、
雇用から業務委託へ切り替える動きがあるそうです。
あるいは、雇用されながら、専門性を活かして別の社外のプロジェクトにも参加をし、
また、その経験を本業に活かす働き方。「自営型」
プロジェクトごとに専門のチームを組む、「専門職型」。
そういう方たちは、仕事に対するエンゲージメント(活力や熱意)が高く、生産性も高い傾向にあるそうです。
それから、少し前に炎上した「45歳定年制」。
物議をかもしたワードですが、
今の若い人たちは、転職が当たり前だと思っているし、副業の意欲がある人も多い気がします。
リクルートのように、将来の独立や企業を視野に入れた働き方なんかも広がるかもしれません。
独立を視野に入れた会社には、やる気のある人材がどんどん来ているとも聞きます。
例として、株式会社エンファクトリー (enfactory.co.jp) さんを挙げていました。
https://enfactory.co.jp/
太田先生いわく、先生の研究では、
やめないでね、というと、やめる人が多くて、
3年でやめてもええよ、というと、3年は頑張ってみよう!と思って、やる気が出る人が多いとか。
「ネコと一緒ですよ」と太田先生。
なるほど、ネコか~と思ったら、
「ネコ型」人間の時代 というご著書もありました。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784582858747
メンバーシップ型、ジョブ型に次ぐ、新たな潮流「専門職型」「自営型」。
企業それぞれの業務システムが異なるため、一様な答えを出すのは難しいですが、
これまでの概念に縛られず、
経営者は、自社に合った、そして、一緒に働きたい人に合った雇用のあり方を考える必要があるし、
働く人は、自分の希望する働き方ができるように、自ら努力をしていく必要があるなと感じました。
私個人としては、「自営型」という働き方っていいなって思います。
事務所に雇われていますが、社外には一緒に働きたい方、学びたい魅力的な方がたくさんいらっしゃいます。
社外での活動をすることで、雇われている事務所の仕事にもいい影響を及ぼすことができていて、
でも、一方で「神佐さん、自由にやってるけど大丈夫か」と言われることもあるそうで(;^_^A
そんな私の働き方に「自営型」という名前を付けてくださった太田先生には感謝です。
こんな私の働き方を認めてくださっている所長にも感謝です。
2.現在公募中/これから公募の補助金
・事業復活支援金(1月31日からの週から申請開始!)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/2021/1224/003_jigyo_fukkatsu.pdf
・インボイス対応に!
パソコンやタブレットも対象に!IT導入補助金2022(予告チラシ)
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/2021/1224/003_seisansei.pdf
・業務改善助成金
https://pc.saiteichingin.info/chusyo/index.html
・事業再構築補助金(次は第5次公募!1月中開始予定)
https://jigyou-saikouchiku.jp/
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第9次公募 2/8まで)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html
・小規模事業者持続化補助金(第7回公募 2022/2/4まで)
https://r1.jizokukahojokin.info/
3.おすすめ書籍 「超」働き方改革 ――四次元の「分ける」戦略
「超」働き方改革 ――四次元の「分ける」戦略 (ちくま新書)
太田 肇先生 https://www.amazon.co.jp/dp/4480073256/ref=cm_sw_r_tw_dp_XHHQ4SNAADZ36QW5T87F
(本の紹介より)
かつて、個人が組織や集団と融合していることは、日本企業の強みとされた。
しかし、工業社会から情報社会への転換によって、仕事の内容が変わり、働く人が多様になった。
今、働き方改革の最重要課題は、明確な役割を持つ多様な個人が共に働く組織をつくることである―。
長時間労働、男女格差、パワハラや生産性の低下まで、日本企業の根深い問題は「分ける」戦略で解決できる!
仕事、職場、キャリア、認知の四つの次元から、組織から個人を分け、その上で統合する方策を示す。
★手に取ったきっかけ★
1月18日に著者の太田肇先生のご講演を拝聴する機会があり、予習として読みました。
★おすすめポイント★
日本の企業において、働き方改革や生産性向上が実を結ばないのは、
基本的構造に問題があるからだ、と問題提起をし、
➀仕事を分ける ②職場を分ける ③キャリアを分ける ➃認知的に分ける
の4つの方向性から分化の方法・事例・エビデンスを示しています。
・仕事の分担が明確になるほど、他人を助けようとする動機が生まれ。また積極的に協力し合って仕事の成果を上げようとすること
・個人の物理的空間が確保されているほうが積極的にコミュニケーションを取るとおいう研究結果
・スピンアウトして独立した元社員と企業の間で、在職時以上に協力なアライアンスが形成されるケース
・一人ひとりの貢献が「見える化」されると、積極的なチームワークが生まれること
このように「分化」の効用を示したうえで、
終章で「分けて統(す)べる」として、組織と個人を統合するには、どうしたらよいか、というところで、太田先生の研究の成果を紹介しています。
私は、この終章の「分けて統べる」という章が、神章だと思います。
「分ける」ということが必ずしも分断を生むのではなく、
「仕事」を通して個人も組織も成長していけるキーになること、
「働き方改革」のみならず、これからの採用や育成は、
こう考えればいいのかも?という大きなヒントになると思います。
4.セミナー・イベント情報
★大阪産業創造館様 主催セミナー 登壇予定★
2022年3月9日
【はじめての○○セミナー】きちんと押さえたい!経営者のための資金繰り基礎知識
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=36011
★その他 登壇予定★
2022年1月24日
渋川商工会議所 経営セミナー
やるべき経費削減とあぶない経費削減
http://www6.wind.ne.jp/hesocci/
株式会社システムブレーン様で講師として登録いただきました!
https://www.sbrain.co.jp/keyperson/K-18783.htm#plan_detail
5.活動日記 前回メルマガ「番犬費」に多くの反響をいただきました!
いやぁ、びっくりしました。
前回のメルマガ
第156号★そんな勘定科目アリなの!?会計を戦略的に使いこなすために
https://mail.os7.biz/b/JaJ8/1467133
で書きました「番犬費」を例とした(?)、
戦略的かつクリエイティブな勘定科目の活用のしかた、
これまでにない反響をいただきました。
「『番犬費』には、笑いました!」
「勘定科目ってこんなに自由で いろいろつくっていいんですね~」
「先代のとき、会社でうさぎを飼ってましたよ!
うさぎは前にしか跳ねないって縁起がいいって!
でも、うさぎも後ずさりはしますから、どうなんでしょうね~」
「うちも、今こんなことに取り組んでいるから、こんな科目つくってもらえませんか?」
いろんなお声やご要望もいただいて、とっても嬉しかったです。
ありがとうございました^^
勘定科目はこだわりがあるので、
過去にもいくつか記事を書いていました。
たとえばこれ。
【0058】勘定科目物語Sansation 〜会計はあなたに委ねてる〜 |
https://ameblo.jp/mayumikanza/entry-12316289934.html
事業部長が提出した「エステの領収書」の勘定科目はどれ?という短いコラムです。
軽く読めますので、よかったら読んでみてください^^
今日のメルマガは以上です。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週もたくさんいいことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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