第182号★精神論にならない伝わるビジョンの3つの要素とは?/Google流 英語が好きになる子育て/丹波市へ80人の移住を実現させた「地方創生」とは?/ビジョンが苦手な日本人【税理士 神佐真由美】
今日もご開封いただき、ありがとうございます。
本日のメルマガの内容です。
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1.精神論にならない伝わるビジョンの3つの要素とは?
2.現在&これから公募の補助金/融資制度
3.おすすめ書籍 Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた
4.セミナー情報 地方創生ホントのところ
5.活動日記 日本人はビジョンを描くのが苦手な国民性だそう
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1.精神論にならない伝わるビジョンの3つの要素とは?
前回のメルマガで、ビジョンを言語化することって大事!というお話を書きました。
https://mail.os7.biz/b/JaJ8/1537681
ビジョンを伝わるように言語化することは、
どんな未来を創ろうとしているかを語ることは、
情報が多くて、選択肢も多い現代、ますます重要に。
ただ、言葉で表現すればよいということではなくて、
”伝わる”ビジョンにすることが大事。
伝わるというのは、
1)解像度・・・風景が見えるくらい解像度が高いこと
2)焦点距離・・・頑張ったらできるんじゃない!?という距離感であること
3)風景の魅力・・・そしてその風景が魅力的であること
この3要素が欠かせません。
今日はそれぞれの要素について、お話したいと思います。
1)解像度・・・風景が見えるくらい解像度が高いこと
解像度、といってもわかりにくいかもしれません。
では、ビジョンは未来からの絵はがきと捉えてみるのはいかがでしょう。
絵はがきにできるくらい、風景がみえる、ということ。
ソニーは、その当時は家具だったラジオを、
「ポケットに入るラジオをつくろう」という具体的な言葉で目指し、
本当にポケットに入るラジオを作りました。
ポケットに入るラジオという将来像が明らかだったから、目指せたのだと思います。
EXILEがもともと掲げていたビジョンは、
「ダンスの地位向上をはかり、日本に夢を届ける。」
だったそうですが、
「地位向上」と「夢を届ける」が、イメージしにくい言葉。
だから、
「いつかダンスを、オリンピック種目に。」
と、映像化できるくらい、解像度を上げました。
(本当にダンスがオリンピック種目になりましたね!)
未来から届く絵はがきのように、映像化できるビジョン。
映像化できるからこそ、共有できますし、社外の方にも伝わります。
2)焦点距離・・・頑張ったらできるんじゃない!?という距離感であること
すぐできる、というものでもなく、
到底できない、というものでもなく、
頑張ったらなんとかなるんじゃないか?くらいの距離感であること。
前回ご紹介した、ケネディ大統領のムーン・スピーチは
ソ連に追いつこう! という 焦点距離が近すぎるものでもなく
月よりもはるかに遠い、「火星」に人を送ろう という 遠すぎるものでもなく
「月に人を送る」という
当時の技術で 頑張ったらなんとかなるんじゃないか という 距離感だったからこそ
人々を奮い立たせ、技術者を集めることができました。
3)風景の魅力・・・そしてその風景が魅力的であること
未来から届く絵はがきのように、解像度が高くて、
頑張ったらなんとかなるんじゃないかという距離感で、
そして、その風景が魅力的であること。
誰にとって魅力的か?というと、
ユーザーにとって、そして、社会にとって、魅力的であることが大切です。
自分目線よりも、相手目線。
個人的よりも、社会的。
そんな未来って魅力的だよね!
お客様や、会社を取り巻く方にそう思ってもらえるビジョン。
業界売上ナンバーワン!とか、地域のシェア1位!
も、悪くはないのですが、
そのときにどんな未来を、お客様に、社会に提供できるのか。
それっていいよね!と思ってもらえるビジョン。
Apple社は、
「1,000曲をあなたのポケットに」という商品ビジョンで、
iPodの開発を進めました。
ユーザー中心の商品ビジョンを掲げたことで、
1,000曲を片手で操るには?
1,000曲を管理するには?
どんな見た目がいいか?
ユーザー中心の魅力的な商品ができました。
伝わるビジョンに必要な3つの要素
1)解像度
2)焦点距離
3)風景の魅力
について、まとめてみました。
経営理念やビジョンとして、
言葉したものに間違いはないのですが、
成熟した社会の中では、どのような未来をつくるのか?ということも
選ばれる理由になってくると考えると、
決してビジョンは自社だけのものではなくなっています。
だとすると、伝わりやすさは、より重要ではないかと思うのですが、
いかがでしょうか。
少しでもご参考になりましたら、嬉しいです。
次回のメルマガでは、
・来年度の経済政策はどうなる?~予算の概算要求から読み解く~
(国はどんなビジョンを掲げている?ということも含めて)
をお届けする予定です。
2.現在公募中/これから公募の補助金/融資制度/おすすめ情報
・事業承継・引継ぎ補助金
https://jsh.go.jp/r3h/
2017年4月以降の事業承継者の新しい取り組み支援(経営革新支援)や、
M&Aにかかる費用の支援(専門家活用型)があります!
・インボイス対応に!
ITツールと同時導入でパソコンやタブレットも対象に!IT導入補助金2022(延長されました!)
https://www.it-hojo.jp/schedule/
・業務改善助成金(事業場内最低賃金をUPで設備投資資金を助成)
https://pc.saiteichingin.info/chusyo/index.html
・事業再構築補助金(第7回公募 9月30日まで)
https://jigyou-saikouchiku.jp/
・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第12次公募 10月24日まで)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/schedule.html
・小規模事業者持続化補助金(第9回公募2022年9月20日まで)
https://r3.jizokukahojokin.info/
・ 雇用調整助成金(新型コロナ特例)|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
(特例が9月末まで延長)
・技術開発を支援するサイト
SBIR(Small Business Innovation Research )制度 特設サイト (smrj.go.jp)
https://sbir.smrj.go.jp/index.html
・京都府 原油価格・物価高騰等小規模事業緊急支援補助金
https://www.ki21.jp/r4/bukkakoutou/20220715/
・兵庫県中小企業等原油価格・物価高騰対策一時支援金
https://web.hyogo-iic.ne.jp/koutou
※全国で、京都府・兵庫県のような物価高騰等に対応した補助金の公募がある可能性があります。
3.おすすめ書籍 Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた
Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた
村上 憲郎さん
https://www.amazon.co.jp/dp/4484222183/ref=cm_sw_r_tw_dp_PBJ8SA0EW8VNVJQ13DBD
(本の紹介より)
英語は自転車と同じで、「単なる手段」に過ぎない。英語ができる子になることが「目的」ではない。
英語で考えられる子になることで「未来が開ける」と伝えていこう。
そのために、まずは親が「教育OS」をアップデートすることからはじめよう。
31歳から英語を勉強し、Google米国本社で副社長に。
大ベストセラー『村上式シンプル英語勉強法』から14年。
元Google日本法人名誉会長が、アメリカで体験した「生き抜く力」を養う英語子育て法をシェアします。
◎ 「親の教育」OSをアップデートする
◎ 結果よりも過程を大切にする
◎ タッチタイピングは必須スキル
◎ 「英絵辞典」を与える
◎ 「耳筋」は負荷を与えて鍛える
◎ 本を読む習慣を身につけさせる
◎ わからないことは、わからないと言う
◎ ググるのは悪いことではない
◎「世界は広い」と教えよう
★手に取ったきっかけ
村上憲郎さんの村上式シンプル英語勉強法という本がとてもよかったので、
今度は子育てがテーマとのこと、興味深く手に取りました。
★おすすめポイント
子育てに限らず、これから英語できるようになりたい、と思う方におすすめです。
私は中学1年から英語を学校で勉強し、6年間みっちりやって受験勉強もしたのに、
今は全くと言っていいほど話せません。
受験勉強は受かることがゴール。
だけど、英語を扱えるようになるということは、英語でコミュニケーションができるようになること。
英語が当たり前の世界で「生き抜くこと」がゴール。
勉強方法が間違っているのだと思います。
人生100年時代で、ますますグローバル化する社会のなか、
日本の人的リソースが減っていく中で、
やはり英語で情報を取りに行くなど、使えるツールにしておかないといけないかな、と思います。
「生き抜く」ための英語を身につけたい方におすすめの一冊です。
4.セミナー情報/イベント情報
★はたブキサロン定例会 地方創生がテーマ!
縁もゆかりもない方80名が引っ越しまで決意した
「丹波篠山の福住地区」
そのプロデュースをなさっている安達さんがスピーカーです。
人がなぜ惹きつけられるのか、
のどかな場所が収益の上がる場所になる
その秘訣とは!
スピーカー
株式会社Local PR Plan 代表取締役 安達 鷹矢さん
https://bizlab.co.jp/2022/06/30/hata2209/
視聴券、お渡しできます!
ご参加したい方、ご連絡ください。
★大阪産業創造館様 主催セミナー
10月4日・18日【キャンセル待ち】
【経営ゼミ】図解でわかる!損益計算書から考える経営改善
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=38014
11月16日 月次決算セミナー
【セミナー】数字を経営に活かす“月次決算”―翌月10日の決算で経営判断の精度を上げる!
https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=37992
12月8日 資金繰り基礎セミナー
1月18日 部門別会計セミナー
出番をたくさんいただき、ありがとうございます!
5.活動日記 日本人はビジョンを描くのが苦手な国民性だそう
前回・今回と、
これからのビジネスで選ばれるには、ビジョンを伝えることが大事!
というお話をしてきました。
よいもの、よいサービスがあふれているなかで、
見つけてもらうためには、選んでもらうためは、
伝わるビジョンを発信することが大切です、と。
一方で、元来、日本人はビジョンを描くことがとても苦手なんだそうです。
なぜか?
大陸にある他の国は、すぐ隣に比較対象となる国がありましたが、
日本は島国であるという地理的条件のため、
比較対象が見えないため、比較する機会が少なく、
比較する対象がない=ビジョンがない時代が多かったからだそうです。
ただ、これまでの日本の歴史で2度だけ、
大きなビジョンのもと、変革を進めていった時代がありました。
それは、
黒船来航~明治維新 と 終戦~高度成長期です。
明治維新は、黒船がやってきて、外国と接点を持ち、
さらに、岩倉使節団が海外を視察に行き、
近代国家を目の当たりにし、
富国強兵というビジョンのもと
短い期間で日本は大きく近代化しました。
戦後の高度成長時代は、敗戦のあとの焼け野原から、
経済復興、そして主権国家として復帰するというビジョンのもと
20年で奇跡に近い復興を果たしました。
(終戦の翌年に本田宗一郎さんは本田技研工業を創業しています。)
今の失われた30年と比較すると、ありえないくらいの変化を成し遂げています。
しかし、どちらも外国の脅威や、敗戦という状況など、
外からの圧力の下で描かれたものであり、
主体的に描かれたものではないのですね。
作家の内田樹さんによれば、
「本物が外にあり、それらとの差が圧倒的であり、
でも追い付かないと私たち自身がダメになると思った時に、
私たち日本人の能力は最大化する。」
のだそうです。ちょっと皮肉ですね。
そう思うと、失われた30年というのは、
これまでの日本の功績をたたえ、固執するあまり、
次なるビジョンを描けなかったことが要因なのかもしれません。
そう思うと、外圧があってもなくても、
私たちはこういう世界を作っていくんだ、と
誰かが描いたビジョンではなく、
一人ひとりがビジョンを持つところから
始めていく必要があるのではないかと思います。
ビジョンの話から、こんなことを考えていました。
皆さんは、どう思いますか?
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
今週もたくさんいいことがありますように!
いってらっしゃい!
神佐 真由美
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