Sport égoïste
2023年09月01日
バリ島からの帰りの飛行機で、夫の会社の同僚である
フランス人の Fred と隣の席になりました。
Fred の奥さんはバリ島に住んでいるインドネシア人で、
彼は仕事のためにジャカルタに住みながら、時々バリ島の家に帰る
という生活をしています。
実は、インドネシアには「旦那さんはジャカルタで働き、奥さんと子供はバリ島に住む」
というフランス人カップルが結構います。
そのため、バリ島にもフレンチスクールもあるのです。
たしかに大気汚染のことを考えると、小さい子供がいる場合は
ジャカルタよりもバリ島に暮らす方がいいかもしれません。
(旦那さんはちょっとかわいそうだけど...)
Fred と話していて、「フランス人だな~」と思ったことがありました。
「毎週末バリ島に帰るの?」と私が聞くと、「そんなことはない」
という彼。そして、
"Quand je suis seul à Jakarta, je vais au golf le matin très tôt."
「ひとりでジャカルタにいる時には、朝早くにゴルフに行く」
と答えました。
夫がいつも「ゴルフしたい」と言っていたので、
"Tiens, t’as qu’à faire du golf avec Fred !" (正しくは Tu n’as qu’à faire du golf.)
「あら、あなたフレッドと一緒にゴルフに行けばいいじゃない!」
と提案すると、Fred はきまり悪そうにこう言いました。
"Mais le golf est un sport égoïste."
「でもゴルフはエゴイストなスポーツだからね」
彼曰く、ゴルフに出かけると一日がかりになるので、
ひとりで待っている奥さんに悪い気がするというのです。
まあ!日本人夫に聞かせてあげたいセリフ!!
日本人駐在員の男性は、週末は奥さんと子供をおいて
颯爽とゴルフに出かけるのに....。
でも実はこの「夫婦はいつも一緒に行動しなければならない」という
フランスの決まり?には、前からちょっと違和感がありました。
例えばうちの旦那さんは釣りが大好きで、本当は釣りにに行きたいのに
私が一緒に行きたがらないから一人で行くのを躊躇するのです。
「ひとりで行っておいでよ~」といっても、行きづらそうにして
行かない。
なので私が週末にオーケストラの練習などがある日には、
罪悪感を感じることなく嬉しそ~に早朝から釣りに出かけるのです。
「ねぇ、インドネシアで一緒にゴルフやろうよ~」と
さんざん誘ってくるのですが、私は素振りの練習する時間があったら
チェロの練習をしたいので、"Non !"
いつでも夫婦一緒のアクティビティをするのは、無理だと思いませんか?
フランスの義理の両親を見ていても、いっつも一緒に行動しています。
たぶんお互い共通の友人はいても、それぞれだけが知っている友人というのは
いないのではないかと思います(会社の同僚ぐらい)。
どこに行くのも一緒、何をするのも一緒。
義理のお母さんは編み物とか刺繍が好きだから、
どこかの手芸クラブとかに入れば楽しいのに、と思うけれど
そんなことは絶対にしません。
私は日本人だから、一緒の世界もいいけれど時には自分の世界も持ちたい。
でもフランス人の夫は「夫婦はいつでも一緒に行動するもんだ」と思っている。
Fred の "Le golf est un sport égoïste." という一言を聞いて、
やっぱフランス人男性はみんなそうなのかな~と思いました。
フランス人のパートナーがいらっしゃる方、どうですか?
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