【内村鑑三の記念館 その②】お手紙ココロの学校 vol28
「ココロの学校」主宰
メンタルヘルスカウンセラーの高野です。
皆さん今週はいかがお過ごしでしたか？
今日は先週お送りしたお手紙の続き、
内村鑑三記念館の続きです。
ちょうど前回のお手紙を
記念館の岩井事務長に読んで頂き、
丁寧なお返事を頂きました。
前回のお手紙の内容はコチラ
↓↓
https://mail.os7.biz/b/bHqT/1103911
“お手紙、拝見しました。
とてもよく書いていただいているので、
嬉しく思いました。
「ココロの学校」を主宰されているとの事、
ブログも拝見し、特に現在のように
心を痛め殺伐としている時期に、
とても大事なご活動をされていると思いました。
内村は天来のものを大事にしていました。
先日資料館でお話しした
アマスト大学のシーリー総長との語り合いでの
彼の回心の時の総長の言葉は、
下記のようなものでした。
「いたずらに自己の内心のみを見ることをやめよ。
貴君（きみ）の義は貴君の中にあるにあらず、
十字架上のキリストにあるのである。」
自分の中ばかり見ていた内村は、
永遠（キリスト）に触れて永遠を受け入れて
生きることになるのです。
…
『代表的日本人』では
各登場者それぞれが「天」との係わりを
大事にしています。
カウンセリングは、人間の個の中で
どのように折り合いをつけていくかが
課題なのかと思います。
内村における人間の回復は、
個や人間存在のレベルではなく、
個を超えた天との係わり、
永遠（神）との係わりでなければだめなのである、
という立ち位置でした。
弟子たちも、永遠と結びついている内村に、
限りない憧憬を持ったのでしょう。
人間性の回復こそ、
今日の日本の課題なのかと思います。
この辺り、お仕事に生かせるでしょうか？”
本当に示唆に富むお返事です。
僕のお手紙を読んでらっしゃる方は
あんまり“心理学”について書かれないなぁと（笑
思われていたかもしれません。
まさに僕が「ココロの学校」でお伝えしているのは
この個に向かう心理学を最小限にして
どのように永遠性に向かうのかということです。
（または限界のある人間という存在に向き合うか）
僕は宗教無しでそこに答えを
見つけられると思っているし
また人はそのような思考の寄る辺を
必要とすると思っています。
それにはカウンセリングだけじゃなくて
一定の知識というか情報が必要と思っていて
「ココロの学校」のセッションで
それをお伝えしているのです。
前回の記念館の訪問では
内村鑑三の「天」についても
とても考えさせられました。
岩井さんは内村をずっと動かしていたのは
「畏れ」のようなものだと思う、と
話されていました。
内村鑑三は小さい時から信心深く、
神社やお寺など丁寧に礼を欠かさない
人だったと言います。
そして最初の奥さんと性格的に上手くいかず
離婚することになったのですが、
そのことが罪ではないかとずっと悩んでいて
アマスト大学のシーリー総長に
上の言葉をかけられたのは
その時のことだったのです。
僕はその話を聞きながら
記念館の色々な記録を見ていって
前回もお伝えした内村鑑三の弟子
「愛の人」斉藤宗次郎が残した
内村鑑三の死の床での最後の言葉に
目が行きました。
そこで内村鑑三は、
「僕は○○君も
○○君も○○君も許す、
だから僕もキリストに許してもらう」
と身内にひとりごちたのでした。
僕はこの言葉を見て
ああ、内村鑑三はずっと自分を
許されたものと感じられなかったのだ、
と感じました。
生きている間に許されていると
感じられなかった。
それはとても切ないように
思います。
自他に厳しくて、
正しいことを行おうとする心と
それに他の人への義憤も感じました。
その正しい道が彼にとっての「天」で
それを彼はキリスト教に
求めていたのかもしれません。
僕が天に思うのは
どちらかと言うと慈悲です。
「天の父は、悪い者の上にも良い者の上にも
太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも、
雨を降らして下さる」（マタイ5章45節）
とあるような慈悲です。
もちろん内村鑑三は
そのような慈悲や許しを感じたでしょうけれど
でも、最期の言葉、
それを体得したように僕には思えなかった。
だからもしかしたら
「敬天愛人」ではなくて
「敬人愛天」が
人には必要なのかも知れません。
他の人を敬い
自分の存在を通して天を感じ
天に愛されていると思って
天と自らを愛する。
そんな風であるのがいいのではないか、
と感じたのでした。
○○さんは
「敬天愛人」と「敬人愛天」
どちらがしっくり来ますか？
今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました^^
■□ 発行 □■
自分を知り、自分を楽しみ、
自分を通して幸せになる
『ココロの学校』代表
高野 真俊（タカノ マサトシ）
延べ1000人以上にお伝えしてきた
本当に強い心の育て方
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