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HRキュレーション by 社会保険労務士法人SUCCESSION

社会保険労務士法人SUCCESSIONメールニュース【読み物編】(メルマガvol.58)

2024年03月21日



□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□

農林水産省は、ブロッコリーを「指定野菜」に加えると
発表しました。

国は、消費量が多く国民にとって重要な野菜を「指定野菜」
として位置づけ、安定的に供給できるよう支援しています。

他の指定野菜は14種類あり、キャベツ、きゅうり、里芋、
大根、トマト、なす、人参、葱、白菜、ピーマン、レタス、
玉ねぎ、ほうれん草、じゃがいもです。じゃがいもが
追加されて以来、半世紀ぶりの新規追加となりました。

ブロッコリーは30年ほど前に普及したばかりの野菜ですが、
栄養価が高く調理が簡単なため急激に消費が拡大し、
日本の食卓の定番野菜となりました。産地によって収穫期が
異なるため、年間を通して流通しています。出荷量は、
約10年前より3割増、約20年前の2倍以上となっています。

ブロッコリーは「野菜の王様」と呼ばれるほど栄養素密度の
高い野菜。がんのほか、高血圧、肥満、糖尿病、脳の働きの
活性化など嬉しい効果が期待できそうです。

さて、今回のメルマガは・・・


┏━[CONTENTS]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 ◆今月の経営格言

 「『進化する老舗』を目指す」

  重松理(株式会社ユナイテッドアローズ創業者)


 ◆コラム
パーソルキャリア『「残業」に関する調査』のご紹介

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


――――――――――――――――――――――――――――
◆今月の経営格言

 「『進化する老舗』を目指す」

  重松理(株式会社ユナイテッドアローズ創業者)

  出所:「日経金融新聞(1999年8月6日付)」
     (日本経済新聞社)
――――――――――――――――――――――――――――
冒頭の言葉は、

「長く愛されながらも、新しいスタイルを生む努力が欠かせない」

ということを表しています。

ユナイテッドアローズのようなセレクトショップの顧客は、
比較的ファッションに関心が高い層で、トレンドを取り入れ
ながらも、「人とかぶる(同じ)洋服は嫌だ」「ファストフ
ァッションよりも、上質な洋服を身に着けたい」などのこだ
わりを持っています。こうした顧客のニーズに応えていくた
めには、多様な商品構成を実現する必要があります。このよ
うな事情からセレクトショップは「商品数を絞って大量仕入
れによって、仕入れコストを抑える」といったような、効率
重視の経営が難しい面があります。また、仕入れについても、
バイヤーのセンスや勘に頼る部分が大きいため、“当たり外
れ"が大きく、多店舗展開が比較的難しいといわれています。

にもかかわらず、ユナイテッドアローズは東証1部に上場し、
全国的な多店舗展開を実現しています。その最大の理由は、
自社企画商品だといわれています。一般的なセレクトショッ
プのビジネスモデルは、バイヤーが国内外のメーカーやデザ
イナーなどから商品を仕入れ、それを自店で販売するという
ものですが、ユナイテッドアローズでは、積極的に自社企画
商品を投入しています。また、重松氏は自社企画商品の中で
も、多くの顧客に受け入れられやすい定番商品を充実させて
います。ただし、定番商品だけでは面白みがないため、時代
に合わせてわずかなデザインの変更や、季節商品を通年で着
用できるように素材を変えたりする工夫を行っています。こ
うした商品は、長く愛される一方で、流行遅れになりにくい
のです。重松氏は、これを「進化する定番商品」と表現して
います。

「進化する定番商品」や冒頭に挙げた「進化する老舗」とは、
「進化するもの」「ずっと継続してきたもの(定番、老舗)」
という矛盾する要素を両立しなければなりません。

矛盾する要素を融和させることは容易ではありませんが、重
松氏の次の言葉から、その秘訣を探ることができるでしょう。

「よく、一番好きなものは残しておけ、とか一番好きなこと
 は仕事にすべきではないとか言うけれど、全然そうは思い
 ませんね。自分は一番好きなことを最初にするタイプなの
 です」

一般論として、「自分の好きなことを重視するだけではビジ
ネスは成立しない」という考え方があります。確かに、顧客
を無視し、好き勝手をして成功するほどビジネスは甘くはあ
りません。しかし、その一方で「自分の好きなことを仕事に
できたら幸せ」という考え方もあります。その理由は、好き
なものに対して、人は継続的に強い情熱を傾け続けることが
できるからです。

多くのセレクトショップは、経営者の好みによって雰囲気や
ラインが決まります。経営者の好き嫌いがはっきり出やすい
業態といえ、それが顧客に受け入れられるか否かが成功か失
敗かの分かれ道になります。重松氏もセレクトショップとい
う業態やそこで販売する洋服に強いこだわりを持っており、
そうした意味では、他のセレクトショップと類似した面があ
ります。

ただし、自分の好きなものを“全力"で打ち出したからとい
って、全てが成功するわけではなく、顧客と対話しながら、
受け入れられるラインを探る必要があります。具体的には、
自分の好みが「ここまでなら顧客に受け入れてもらえるが、
ここから先は受け入れてもらえない」といったラインをイメ
ージすることです。こうした試行錯誤の中からトレンドを追
いかけて、短期間で商品が入れ替わるセレクトショップにあ
っては異質と感じられる「進化する定番商品」といったよう
な、斬新な取り組みが生まれてくるのでしょう。

経営者は、自社の事業にこだわりを持ち、とことん好きにな
っているはずです。その思いは、経営に対する“情熱の源泉"
であり大切にしなければなりません。しかし、自分の思いだ
けを大切にしていては次のステージには進めないかもしれま
せん。

顧客はもちろん、従業員や友人の考え方を知り、それをその
まま受け入れるのではなく、自分の思いとバランスを取ろう
と試行錯誤していく過程の中で、新しいビジネスのアイデア
が生まれるのだといえるでしょう。


【本文脚注】
本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。
本稿で記載している内容は作成および更新時点で明らかにな
っている情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性
や妥当性を担保するものではありません。また、本文中では
内容に即した肩書を使用しています。加えて、経歴について
も、代表的と思われるもののみを記載し、全てを網羅したも
のではありません。

【経歴】
しげまつおさむ(1949~)。神奈川県生まれ。
明治学院大学卒。
1989年、株式会社ユナイテッドアローズ
(本稿では「ユナイテッドアローズ」)設立。


【参考文献】
「日経金融新聞(1999年8月6日付)」
(日本経済新聞社、1999年8月)
「『好き嫌い』と経営」
(楠木建編著、東洋経済新報社、2014年7月)
「日経ビジネスオンライン(2009年8月7日付)」
(日経BP社、2009年8月)


――――――――――――――――――――――――――――
◆ コラム
  パーソルキャリア『「残業」に関する調査』のご紹介
――――――――――――――――――――――――――――

パーソルキャリアが、転職サービス「doda」にて行った
『「残業」に関する調査』の結果が公表されました。

この調査は、2024年4月から建設業や運輸業等で時間外労働の
上限規制が始まることもあり、改めて「残業」に関する注目が
高まる中、ビジネスパーソンと企業人事担当者を対象に、企業
の残業削減対策の現状や個人の残業時間の変化についての実態
を明らかにするために実施されたものです。

今回は、その内容を一部抜粋してご紹介します。

《参照》
パーソルキャリア株式会社『「残業」に関する調査』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000381.000016455.html
調査期間:2023年12月28日~2024年1月5日

■残業の上限規制の現状(企業への設問)※業種別は上位3位
Q.残業削減が課題になっている
  →全体      …70.4%
  →メーカー    …74.8%
  →IT・通信    …72.4%
  →運輸・物流   …69.7%

Q.直近1年で残業時間削減対策を取っている
  →全体      …70.2%
  →運輸・物流   …78.8%
  →メーカー    …78.4%
  →人材サービス  …67.6%

こちらの項目では、全体の70.4%の企業が残業削減に課題感を
もっていると回答しています。また直近1年間に取った残業時
間削減対策の有無を尋ねると、「取っている」と回答した企
業は全体で70.2%に上りました。特に、対策の有無を業種別
にみると「運送・物流」が78.8%でとなっており、「2024年
問題」の対応に向けた意識の高さが伺えます。


■個人の残業実態と捉え方(個人への設問)
Q.残業は減ったと思うか ※2023年4月を起点に前後で比較
  →とても減った  … 5.6%
  →減った     … 6.0%
  →やや減った   … 7.1%
  →変わらない   …68.6%
  →やや増えた   … 7.3%
  →増えた     … 3.3%
  →とても増えた  … 2.0%

一方で、個人に対し時間外労働の割増賃金率の引き上げが始
まった2023年4月を起点に、4月以前と以後12月までの残業時
間(月平均)を比較してどのように変化したかを尋ねたとこ
ろ、「変わらないと思う」の回答が最も多く68.6%となり、
「減ったと思う」という傾向の回答は、合計で18.7%に留ま
る結果となりました。

本サイトでは、他にも「残業をする理由」や「残業と転職の
因果関係」なども掲載されていますので、ご興味がございま
したら、ぜひご覧になってみてください。


多くの企業が残業時間削減に課題感を持ち、様々な対策を講
じて試行錯誤しているにも関わらず、従業員からすれば「変
わった実感はない」とも見て取れる結果は、少し歯痒さが残
る内容と言えます。

限られたリソースの中で、従業員一人ひとりが本当に実感で
きる程の残業時間削減の数字を達成することは、非常に困難
です。しかしながら、企業の姿勢の見せ方や、管理職からの
伝え方次第で、数字には表れない「実感」に繋げられる可能
性もあります。

残業時間削減への取り組みは、生産性向上の施策も重要です
が、包括的な目線で組織風土を構築してくことも、ひとつの
ポイントかもしれません。

弊所では、残業時間削減に取り組むためのご支援はもちろん、
労務管理の専門家として、より良い組織醸成に向けた社内制
度の構築や管理職研修などもお引き受けいたします。

ぜひお気軽にご相談ください。


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