人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.73 最近の若者は無欲だからやる気がない？
「経営の神様」と呼ばれる松下幸之助さんの
部下育成を紹介するメルマガシリーズ第三弾です。
「最近の若者は無欲だからやる気がない」という話を、
一定年齢以上の経営者・マネージャーの方から聞くことがあります。
確かに、「たくさん稼いでいい車を買いたい！」「いい生活をしたい！！」といった、
いわゆる「私欲」と呼ばれるものは
あまりないという若者も増えていますし、
様々なアンケート結果からも読み取ることができます。
その一方で、「公欲」のために働きたい、頑張りたいという若者は
今も昔も変わらず、もしくは昔以上に増えていると考えます。
公欲とは、
他者を喜ばせたい、組織や社会のために貢献したいという欲求や、
他者を悲しませたくない、組織や社会に迷惑を掛けたくないという欲求です。
人によって、私欲から高いモチベーションで働く人もいれば、
公欲から働く人もいて、
どちらがいいというわけではありません。
今回は、公欲に関する動機づけについて、
松下幸之助さんの言葉を紹介したいと思います。
松下さんが工場を訪れたとき、
嫌そうに電球を磨いている社員がいたそうです。
その社員に向けて、松下さんはこのように言葉を掛けたそうです。
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この電球はどこで光ってるか知っているか？
子供たちが絵本を読んでいる。
すると、外が暗くなる。
家の中も暗くなる。
そうなればどんな物語も途中で閉じなあかん。
でもな、あんたが磨いてる電球一個あるだけで、
子供たちの物語は続行や。
あんたは電球を磨いているんやないで。
子供たちの夢を磨いてるんや。
子供たちの笑い声が聞こえてこんか？
物作りはな、物を作ってはあかん。
物の先にある笑顔を想像できんかったら、物を作ったらあかんのやで。
子供たちの夢のために、
日本中、世界中にこの電球を灯そうや。
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その言葉に社員は感銘を受け、
意欲的に電球を磨くようになったそうです。
営業など、普段から直接お客様と接している社員は、
普段からお客様の喜ぶ姿や感謝の言葉に触れることができます。
一方、工場や内勤の社員などは直接触れることができません。
そういった社員に、自分の先にいるお客様の姿を想像させたり、
お客様の喜びの声を伝えるたりすることで、
公欲を満たし、モチベーションを高めることができます。
多くの会社で行われているサンクスカードなども、
職場の仲間に貢献するという公欲を満たす取組ですね。
あなたの会社では、どんな取り組みが考えられそうですか？
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（編集後記）
先週は東京でも積もるほどの雪でしたね。
大人は
「電車が遅れる…嫌だなぁ」
「寒いし滑りそうで嫌だなぁ」
と思ってしまいますが、
子どもは目を輝かせて大喜び。
長男は友達と雪合戦をして
びっしょりになって帰ってきました。
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