自走式組織コンサルタントの倉石が、人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒントをお伝えしています。

人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント

人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.50 経営計画は必要?不要?

2021年07月21日



経営者の方とお話ししていると、
時々こんな声も聞かれます。

「倉石さん、こんなに環境変化が激しい時代に、
5年先なんて予測しても無駄じゃないですか。
コロナ禍が来るなんて誰も予想できなかったし、
こういうことがあったら、
せっかく立てた計画は無駄になりますよ」

「目の前の目標に集中して達成することで、
将来が開けてくるんじゃないですか?」


皆さんは、どう思われますか?

私は、2つの意味で経営計画は必須だと考えています。

一つ目は、経営者としての目線。

登山に例えてみると、
経営計画を立てていない会社は、
どの山に登るのか、どのルートで登るのかを決めておらず、
とにかく上だと思われる方向に
手探りで進んでいる状態に近いです。

雨が降ったり道が崩れたりした際も、
どちらに行くかという判断基準がないため、
その時その時に、良いだろうと思う方向に
やみくもに進むしかありません。

どの山に、どのようなルートで登るのか決め、
予測できる範囲で環境変化やアクシデントを予測し、
晴れていたらこっち、雨が降ったらこっち、
天気が悪ければここで一泊、など
織り込み済みの登山計画を立てることができていたら、
ずっと早く、スムーズに頂上にたどり着くことができると思いませんか。

そして、経営計画の策定と修正を通じて、
未来を予測するスキルも磨かれます。


二つ目は、社員の目線です。

会社が単年度の目標しか掲げておらず、
その先の将来、いつどうなるのかが分からない。
社長は壮大なビジョンは口にするけれど、
数値や言葉で具体的・明確になっていない。

そんな会社で、あなたは全力で頑張れるでしょうか?

実は、社員が辞める3大理由の一つが、
「この会社にいても将来が見えない」ことだと言われています。

今はもう、会社を信じて、会社についていけば
一生安泰という時代ではありません。
そんなこと、どの社員も分かっています。

だからこそ、会社がどんな将来を描いているのか、
その将来を達成するために、どんな戦略を描いているのか。
その中で自分はどんな役割を任され、
どんな風に成長していけるのか。

こうしたことを社員がイメージできるように、
そしてやる気が出るように、
経営計画や戦略を社員に説明していく必要があります。


実は私もサラリーマンの頃、
「会社の将来が見えない」とよく言っていたものでした。

上場企業だったので、
中期経営計画もありましたし、
折に触れて社員への発表もありました。

ただ、その「会社の計画」と「自分の業務」「自分の成長」「自分の将来」が
結びついたイメージが持てなかったんですね。

それをどうすればいいのか、当時は答えがありませんでした。
今の私の答えは、これです。

マネージャーが会社の戦略を理解し、
部下に伝わるように、部下の業務と結び付けられるように、翻訳する。

人事評価や1on1など様々な場面を通じて、
部下の目標・キャリアと
会社の将来像を重ね合わせることができるよう、
部下との対話を重ねる。


こういったことのできるマネージャーがあなたの会社にいたら、
いい方向に進むと思いませんか?


--------------
大塚商会「経営まなびば」に登壇します

7/29(木)14時~15時半、
「経営者が知っておくべき人事評価の基本」というテーマで
人事評価制度を活用して、どう社員を動かし、育てるか?ということを
1時間半にギュギュっと凝縮してお伝えします。

オンライン開催・参加無料です。
お申し込みは下記よりどうぞ。
https://www.otsuka-shokai.co.jp/event/region/21/1216keiei/


------

(編集後記)
梅雨も明けて、夏本番ですね!

今週末の4連休は、子供たちを連れて大規模プールに行こうか、
それとも水族館や科学館などの
クーラーの効いた施設でお茶を濁そうか、
迷っています。

年のせいか、いくらプールであろうとも、
直射日光のもと1日過ごすのがしんどくなってきました。。。

------


記事一覧

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.207 ロジハラって知ってますか?

毎日できるようになったのは… 続きは編集後記で。 私は組織開発の他に 企業での様々な研修も実施しているのですが 最近引き合いが多い研修として 「ロジカルコミュニケーション研

2024年09月13日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.206 他責ではなく当事者意識を持ってもらうには?

終わった~!!! …続きは編集後記で。 「社員が他責で困る。 もっと当事者意識を持ってほしい」 こういうお悩み、本当によく聞きます。 「当事者意識を持とう!」と呼び

2024年09月05日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.205 いっぱい紹介してもらっても、いい人がいない!

世帯年収は… 続きは編集後記で。 中小企業の経営者のお悩みとして 最近常にお聞きするのが 「人材不足」「人が採用できない」という話です。 あるサービス業の企業では、

2024年08月28日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.204 良い人材が採用できない理由

ストライク… 続きは編集後記で。 あなたの会社に応募がない、 良い人材が採用できないのは なぜでしょうか? ・給料が安い ・業界的に人手不足 ・規模が小さい ・コストがか

2024年08月23日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.203 問題行動の裏にあるものは?

芋… 続きは編集後記で。 私が組織づくりをする時に大切にしているものとして 「選択理論」というのがあります。 一言で言うと、「人は常に選んでいる」ということ。 他の人

2024年08月14日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.202 採用がうまくいく時・いかない時

プールに入ることすら… 続きは編集後記で。 私は採用支援も行っているのですが 原体験は、前職での採用プロジェクトです。 前職は200名ほどの会社で、 その企業規模にしては

2024年08月07日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.201 どうして〇〇を出してくれないの?

そうだったらいいのに… 続きは編集後記で。 私の長男は5年生。 担任の先生は、「決まった宿題を出さない」方針です。 その理由は、 自ら目指す姿を設定し、 それに対する課題

2024年08月01日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.200 メルマガ200号記念!開封率の高かったメルマガベスト5

悩まされていました… 続きは編集後記で。 今回でメルマガ200号となりました。 いつも読んでくださっている皆様、ありがとうございます。 初回は2020年8月19日でしたの

2024年07月29日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.199 年上の部下を育てる方法

まだ実践していないの? …続きは編集後記で。 「年上の部下との関係に悩んでいる」 このような悩みを持つ経営者やマネージャーは多いです。 どうすれば年上の部下を効果的に育て

2024年07月19日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.198 先生にほめられました

巨大なホワイトボード… 続きは編集後記で。 イヤイヤ期真っ只中の2歳児を育てています。 先日、保育園から帰宅する玄関で 自分で靴下を履こうとする2歳児。 上手に履けない

2024年07月08日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.197 破綻寸前の保育園を再生した方法

あれ?来ないな… 続きは編集後記で。 組織開発を一緒に学んでいる仲間から 素晴らしいエピソードを聞いたので、 ご紹介します。 その方をAさんとしましょう。 Aさんが所属

2024年07月03日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.196 当事者意識を高める4つのステップ

まだやってないの!? …続きは編集後記で。 「うちの社員には当事者意識がない」 この「当事者意識」という単語、 経営者やマネージャーの方と話をしていると 頻繁に出てきま

2024年06月26日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.195 モチベーションを上げてはいけない!?

私が言うの? …続きは編集後記で。 最近のメルマガでは、 よく氷山モデルの「構造」についてお話しています。 https://mail.os7.biz/b/xzgb/174

2024年06月21日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.194 社員が何も考えていないんです…

途切れ途切れ… 続きは編集後記で。 前回のメルマガは、経営陣が何も考えていない、 というお話でした。 https://mail.os7.biz/b/xzgb/174980

2024年06月10日

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.193 ウチの経営陣は何も考えてない!?

ねばねばする… 続きは編集後記で。 先日、ある会社の経営会議にお邪魔しました。 社長から 「ウチの会社は、ミーティングになっても誰も何も言わなくて…」 と聞いていました。

2024年06月04日

215 件中 1〜15 件目を表示
<<   <  1 2 3 4 5  >   >>