人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.274 なぜ、新年の方針は伝わらないのか
こんにちは、倉石友美です。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
まずはひとつ、お礼をさせてください。
年末にお送りした
株式会社ダイアログワークス設立のご報告メルマガに対して、
多くのお祝いの言葉をいただきました。
本当にありがとうございます。
設立のご報告メルマガはこちらです。
https://mail.os7.biz/b/xzgb/1963080
一つひとつのメッセージを読みながら、
これまでのご縁と、これからの責任をあらためて感じています。
【新年の方針が、2週間後には忘れられている】
年明けのこの時期、
多くの会社で「今年の方針」や「重点テーマ」が語られます。
全体会議で、社長や役員が想いを込めて話す。
資料も整え、丁寧に説明する。
それでも、数週間たつとこんな声が聞こえてきます。
「ちゃんと伝えたはずなんだけどね」
「なぜか、現場の動きが変わらない」
もし、あなたもこんな経験があるなら、
それは言葉が足りないからではありません。
多くの場合、方針そのものは十分すぎるほど語られています。
では、何が足りないのでしょうか。
【問題は「理解」ではなく「自分事になっていない」こと】
方針が伝わらないとき、私たちはつい
「言い方が悪かったのか」
「もっと噛み砕くべきだったのか」と考えがちです。
でも、現場で本当に起きているのは、
理解できていないのではなく、
自分事になっていないという状態です。
ここで、組織開発の世界でよく知られている
「成功循環モデル」(ダニエル・キム)を思い出してください。
関係の質 → 思考の質 → 行動の質 → 結果の質
私たちはつい、「思考」や「行動」を直接変えようとします。
ですが、このモデルが示しているのは、
思考の質は関係の質の影響を強く受けるということです。
新年の方針が行動につながらないとき、
問題は思考力や意識の高さではなく、
関係の質、
そして、関係の質に直接影響を与えると言われている
場の質であることが多いのです。
【その場は「納得を生む場」?それとも「理解したふりをする場」?】
新年の方針が語られる場を、
少し想像してみてください。
こんな空気になっていないでしょうか。
・結論はすでに決まっている
・意見は求められていない
・質問しても流れは変わらない
この場で求められるのは、
納得ではなく「理解したふり」になりがちです。
「どうせ決まっている」
「現場の事情は考慮されない」
「余計なことは言わない方がいい」
この状態で、どれだけ正しい方針を語っても、行動は変わりません。
【方針が自然と「腹落ち」する組織の共通点】
一方で、方針が自然と腹落ちし、行動につながっていく組織には、
ある共通点があります。
それは、方針を「伝える」前に、
一緒に考えるプロセスがあることです。
経営者が一人で考え、完成したものを伝えるのではなく、
問いの段階から場を共有する。
そうすると、方針は「説明されるもの」ではなく、
「自分たちで決めたもの」に変わっていきます。
言葉が、指示ではなく問いとして届くからです。
【「何を言ったか」ではなく「どんな場で語られたか」】
新年の方針が伝わらないとき、
見直すべきなのは「何を言ったか」ではなく、
「どんな場で語られたか」なのかもしれません。
もし、「今年こそ現場に動いてほしい」と感じているなら。
方針を足す前に、場を整える。
その順番を、ぜひ一度、考えてみてください。
【対話を通じて、方針を自分事にするプロセス】
こうした、対話を通じて方針が自分事になるプロセスについて、
私たちはこれまで数多くの組織で実践してきました。
その具体的なアプローチを、こちらのページで整理しています。
▶ 共創型 中期経営計画プログラム
https://www.kuraishi-mc.com/plan.html
「なぜ伝わらないのか」ではなく、
「どうすれば、自分事として動き出すのか」。
そのヒントが見つかるかもしれません。
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(編集後記)
年末年始、皆さんはどんな風に過ごしましたか?
私はこの年末、2人の子供を連れて台湾旅行に行ってきました。
大人1人で大丈夫か…と心配したものの
親切な現地の方々や、子供たちの頑張りもあって
とても楽しい時間を過ごすことができました。
今年もどこかに行こう、と早速ワクワクしています。
近場・子連れでお勧めの国や地域があったら教えてください!
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