人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.52 暗い社風を変えたかったら？｜人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒントバックナンバー

人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.52 暗い社風を変えたかったら？

2021年08月04日

「うちの職場、暗いんです」
「明るい社風にしたいんです」

こんな声をお聞きすることがあります。
そんな時、こうお伝えしています。

「無意識でいたら、必ず暗くなるものなんです。
明るい社風の会社は、努力の集合体からできているんです」

社風は、そこにいる人たちの考え方や姿勢によって作られます。

その姿勢は、無意識でいたら必ず
「依存型」姿勢になります。

依存型姿勢とは、
仕事は面倒・自己保身・現状維持・他責・やらされ感…
そんな姿勢です。

「とにかく楽したい」という「安楽の欲求」から、
「責任を負うこと」「面倒なこと」「やったことないこと」を避け、
他人や周りの環境に対して「こうしてほしい」「ああしてほしい」と
要求ばかりするようになります。

このような社員が集まると、社風は必ず暗くなります。

その対となる言葉、「自立型」姿勢とは、
困難に挑戦する・利他心から行動する・主体的・自分が責任を取る…
といった姿勢です。

「自分を活かして、楽しく充実して生きていきたい」という「充実の欲求」から、
自分が責任を持って物事に取り組み、面倒から逃げず、
やったことのない仕事にもチャレンジしていきます。

このような社員が集まると、社風は明るくなります。

自立型姿勢でいるためには、努力が必要です。

明るい社風は、自然にできるのではありません。
前向きに考え、生きようとする個々の社員の努力が集まって、
明るい職場ができているのです。

「自立型の人」「依存型の人」と二分されているわけではなく、
それぞれの人が、時によって、
依存型になったり自立型になったりします。

私自身も、気を抜くと依存型になっている自分に気づくことがあります。

会社全体を少しずつ自立型にしていくには…
原則は「上から変わる」です。

経営幹部が自立型でないのに、
一般社員に「自立型になれ」というのは無理な話です。

こう考えると、社風を変えたいと思って
若手社員に「大きな声で挨拶しろ！」というのは
的外れな話であることが分かりますね。
（もちろん、大きな声で挨拶するのは素晴らしいことですが！）

経営幹部が自立型姿勢を見せ続けること。
ここがスタート地点になるのです。

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（編集後記）
サラリーマン時代の社風について考えながら書きました。
非常に活気があって風通しのいい職場でしたが、
その社風を最も体現していたのが社長でした。

誰よりも明るく社員に挨拶する、
社員一人ひとりを気にかけて声をかける、
能天気だと思えるほどに明るく前向きである、など…。

当時は「社長はそういう人なのだ」と思っていましたが、
理想の会社にするために、
落ち込んでいる日もイライラしている日も、
それを表に出さずに努力して演じていたのかもしれない、と
今は思います。

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