人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.57 理念の浸透施策その１｜人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒントバックナンバー

人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.57 理念の浸透施策その１

2021年09月08日

経営理念シリーズ第四弾。
今日は、理念を全社に公表した後の浸透について、
いくつかアイディアをお伝えしたいと思います。

素晴らしい理念を作り、
主要メンバーを味方につけ、
全社員に発表したら、
皆が理念に沿った行動をするようになった…
なんてことがあったら、こんなに楽なことはありません。

ここからがスタートです。

理念の浸透は、1カ月や2カ月でできることではありません。
逆に、1，2カ月で浸透の努力をやめてしまうと、社員は
「まーた、社長が何か新しいことやり始めて飽きたよ」と、
理念のことも社長のことも、軽視する危険性があります。

浸透に向けては、
理念の内容と、それを浸透させなければならない理由を、
朝礼や面談、会議などありとあらゆる場面で
繰り返し伝え続ける必要があります。

また、経営者やマネージャー自らが率先して、
理念や行動指針の模範を示すことも必要です

部下は、上司を見て、行動を決めます。
自らが実践できていない理念・行動指針を伝えても、
メンバーには決して響きません。

まずは継続的な実践、そして伝え続けることです。

理念の内容が理解されたら、それをアウトプットする場を与えることも効果的です。
例えば、面談等で理念の実践内容について質問し、話してもらう。
実践内容についてレポートに書いてもらう。
実践内容についてプレゼンしてもらう。
実践内容をメンバーどうしてシェアする時間を設ける。

このように、アウトプットの機会を定期的に設けることで、
実践を促すとともに、
「また来月も聞かれるから、何かやらなきゃ」と行動も促進できます。

主要メンバーやマネージャー層に対しては、
より浸透させるためにはどうすればいいか、意見を求める。
部下を教育させる
といったことも効果的です。

意見を求めると自分ごとになりますし、
部下を教育させることで本人も部下も成長します。

どうでしょうか。
やってみようと思えることはありましたか？

次回も、もう少し浸透のアイディアをご紹介します。

----------------------
（セミナー情報）
今回ご紹介した「経営理念」や「ビジョン」、
そして「経営数字」を社員と共有することで
社員の当事者意識を高めるマネジメント手法について、
来月、商工会議所のセミナーでご紹介します。

オンライン開催・無料でご参加いただけますので、
是非以下URLよりお申し込みください。

東京商工会議所江東支部主催
「社員の主体性を引き出すオープンブック・マネジメント」
9月24日（金）14時00分〜16時00分
https://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-107609.html

------

（編集後記）
前回、夏休みの宿題の話をしました。
実は私は、子供のころからコツコツと進めるのが得意。
通信教育なども、スケジュール通りにやり切るタイプでした。

だからえらい、ということを言いたいのではなく、
コツコツやるのが得意な脳の「クセ」なんだそうです。

新しいことを考えるのが得意なタイプ、
人を巻き込むのが得意なタイプ、
論理的に考えるのが得意なタイプ、
堅実に進めるのが得意なタイプ、
いろんなタイプが、あなたの会社にもいらっしゃると思います。

そして、全部が得意という方はあまりいないのですよね。

私も、論理的に考えることや堅実に進めることは得意ですが、
新しいことを考えたり、人を巻き込んだりすることは苦手です。

そんな私にとって、
中小企業診断士はとても合った仕事だなと実感しています。

-------