人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.83 部下が勝手に「無理」って判断してない?
私は、ご支援先でよく
社員の方と面談をさせていただきます。
今回は、私・ご本人(Aさん)・上司(Bさん)の3人で
面談を行ったときの話です。
社長直轄のプロジェクトが、
上司であるBさんを飛び越えて直接Aさんに降ってきた。
そのスケジュールがとても無茶なものなので困っている…という話です。
Aさん「絶対1か月は後ろ倒しにしないと無理なのに、社長は「やればできるだろ」って言うんです。
今まで2回くらい私からお願いしたんですけど、ダメでした。
もうやるしかないですよね…」
私「それって、どこで誰がOKしたら通りそうですか?」
Bさん「役員会ですね」
私「Bさんって役員会出てらっしゃるじゃないですか。そこで掛け合ってもらうなんてことは、できますか?」
Bさん「あー、できますよ」
Aさん「難しいと思いますけどね~」
Bさん「いやいや、全然難しくないよ」
私「役員会で確実に通すために、準備しておいた方がいいことってあります?」
Bさん「無理だから後ろ倒ししてって言い方じゃダメでしょうね。
全体像を描いて、スケジュールを明確にして、メリットを示して、
綿密に企画して提案するぐらいじゃないと」
私「あと、事前に誰かに知らせて協力を仰いでおいた方がいいことって、ありますか?」
Aさん「役員の△△さんは、理解してくれてますけど…」
Bさん「じゃあ僕から△△さんに、次回の役員会で援護射撃してもらうように頼んでおくよ」
私「いいですね!」
この話のポイントは2つあります。
(そもそも上司を飛び越えて
プロジェクトが社員に降ってきたのも問題なのですが、
今回は割愛します)
一つ目は、社員は勝手に「無理だ」と判断して上司に相談しないこと。
Aさんは「私が社長に言っても無理だったから、もう無理だ」
と勝手に判断して諦めていました。
Aさんが「無理」「難しい」と思っていたことは、
Bさんにとっては全く無理ではないことだ、というのが
話してみて初めて分かりました。
こういった話は、本人が勝手に諦めてしまっているため、
上司の方から拾いに行かないと、なかなか出てこないものです。
二つ目は、意見を通すためには準備が必要だということ。
この場合、「この日程では無理です」という訴えは、社長にとって「甘え」と映っていました。
そうではなく、社長にもメリットを感じられるプランを準備して、
論理的に提案したら、
社長に納得してもらえるかもしれません。
また、「根回し」というと悪いもののようなイメージがありますが、
何としても案を通したいのであれば、必要になってきます。
丸腰で戦闘に行ったら返り討ちにあうように、
準備もせずお願いだけしたって、話は通りません。
どんなに素晴らしい案があったとしても、
OKをもらわないとどうしようもありません。
私たちは、「素晴らしい案を作る」ことに加えて、
「案を通すための戦略」も持ち合わせていることが必要です。
その戦略は、本人だけでなく、上司も巻き込んで作った方が
会社の内情を分かっている分、
きっと早く進むことでしょう。
上司が部下の思いを「拾いに行く」ことで、
よりよい会社運営に繋がっていきます。
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(セミナー情報)
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東京商工会議所 杉並支部主催
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(書籍情報)
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「指示なしで動くチームの作り方」(ぱる出版)
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部下育成に悩むマネージャー・経営者の方、
是非お手に取ってみてください。
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(編集後記)
時々編集後記にも書いていますが、
私の趣味は断捨離です。
先日の3連休、実家の断捨離をするために帰省してきました。
今回の断捨離テーマは「物を減らして、見やすく使いやすい台所&リビング」。
一つひとつの収納の中身を全て出して、
いるもの・いらないもの・別の場所に移すものに分け、
いるものだけを戻していく。
それだけでかなりのものが減って、
引き出しや棚の中が劇的に見やすく・使いやすくなりました。
千手観音が住んでいるのかってくらいの大量の箸、
一生買わなくていいほど大量のタオル、
千枚に及ぶほどの大量の袋など…
「私ってこんなにたくさんのものを持っていたのか!」と
母が驚いていました。
断捨離の道はまだまだ続きます。
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