自走式組織コンサルタントの倉石が、人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒントをお伝えしています。

人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント

人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.258 その人、部長にして大丈夫?

2025年08月27日



つながらない…
続きは編集後記で。



ある会社で、こんな相談を受けました。

「A君を部長に昇格させたいと思っている。
現在はエースプレイヤーで業務が忙しく
あまりマネジメントをしていないが、
求めればしっかりやってくれる子だ。
倉石さん、どう思う?」

「現在、Aさんが持っている顧客を
部下に引き継ぐことはできるんですか?」

「いや、それが悩ましくて…
A君の持つ仕事力や顧客との関係性は、
会社にとっても大きな財産だから…云々」

「現在の顧客を持ったまま、
新たな職務を果たす時間を作ることができそうですか?」



結局、この会社は
A君の顧客を引き継ぐことをやめ、
A君にはエースプレイヤーとして活躍してもらい、
管理や育成に向いている
B君を部長にすることを選択しました。

A君よりもプレイヤーとしての力量は低く、
年齢も下のB君を部長にするにあたっては
経営者自身の葛藤や
社内での疑問の声もあったそうです。

なぜなら、この会社には「役職者=上」という
固定観念があったからです。

そうではなく、「役職者=単なる役割」であることを
経営者やA君、B君、社内全体にも理解してもらい
B君に役割として、部長を任命することになりました。


多くの中小企業では、
プレイヤーとして実績を出した人が
そのまま昇格していきます。

プレイヤーとしての能力は抜群なので
周囲からの信頼や尊敬は集めますが
マネジメント能力は全く別物です。

しかも、プレイヤー業務で忙しいうえに
自分のプレイヤーとしての力量に誇りも持っているため
なかなかその仕事を手放したがらない、
ということもあります。


プレイヤーのままマネージャーの仕事も追加する、というのは
現実的にとても難しく、
結果として、役職名がついただけでただのプレイヤー。

管理する人、育成する人がいない個人商店の集まりになり
組織としてうまくいかない…

さらに、「あの人、部長なのに何もしていないね」と
部下の信頼まで失ってしまう…

という事例を数多く見てきました。


その意味では、B君を昇格させる選択をしたのは
この会社にとっては大きな前進です。


一方で、もしA君を部長にするのであれば
引継ぎをするということが不可欠でした。

「来年、部長になってもらいたいと思っている。
そのために、1年かけて、顧客を引き継ぎながら
後輩の教育をしてくれ」
とA君にオーダーする、というのも
もう一つの選択肢としてはありました。

(もちろん、中小企業では、
100%マネージャーというのは難しいですから、
50%プレイヤー、50%マネージャー、という感じになることも多いです。)

いずれにしても、
プレイヤーとしては今のままで、部長になってね!
というのは悪手、ということですね。


あなたの会社では、そんなことをしていないでしょうか?


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