人と業績が同時に伸びる会社づくりのヒント Vol.117 なぜケンカが起こらなくなったのか?
我が家の長男9歳、長女5歳。
3か月前まで、ひどいケンカが絶えませんでした。
1日1回は、長女が号泣し、
それをなだめるのにも時間がかかるし
私もストレスがたまるし、
叱られる長男も不機嫌になるという
イヤーなループ。
これをどうやって抜け出したのか?というのを
今日はお伝えしたいと思います。
実は、出来事を「氷山モデル」で捉えたから、
なのです。
氷山モデルとは、
問題を捉える際の「視点の深さ」を
4段階で示すものです。
表面にあって注目されやすい「できごと」
できごとの起こる中長期的な傾向である「パターン」
パターンを生み出す「構造」
さらにその構造の前提にある「メンタルモデル」に
分けてとらえます。
=============
「できごと」
何が起こったのか?
=============
「パターン」
どんなパターンなのか?
繰り返し起こっていることは何か?
=============
「構造」
何がパターンを引き起こしているか?
どんなメカニズムになっているのか?
=============
「メンタルモデル」
どんな思い込みがあるのか?
何がそうさせているのか?
=============
目に見えているのは「できごと」なので
人は大抵、「できごと」に対処しようとします。
長男が長女をいじめているから、
それを止める、または叱る、
ということですね。
しかし、
その下にあるものを解消しない限り
同じようなできごとが起き続けます。
「できごと」で対応している限り、
昨日と同じようなケンカが
今日も明日も繰り広げられます。
人の「メンタルモデル」、
つまり価値観や信念を変えるのは難しいので
その上の「構造」を変えることを考えます。
「構造」を捉えるためには、
「パターン」を見つけることが重要です。
この場合、パターンとは、
「どんな時にケンカが起きているか?」
ということです。
いつも、長男の方からケンカを吹っ掛けます。
そして、そのタイミングは、
大体こんな時だということが分かりました。
・宿題を始める時間になったとき
・ゲームを切る、TVを切るなど、イヤな時
・長男が次男をかまい、長女がそれを真似した時
・私がそばにいないとき
そこで、そのパターンを変えるために、
構造を変えます。
例えば、
宿題を始める18時から10分間は
私が長男のそばにいる。
ゲームが自動的に切れる20時半は、
私と長女はお風呂に入っているようにする。
長男が次男をかまったら
いち早く「喜んでるね」「笑ってるね」と声を掛ける。
といったこと。
ケンカが始まるパターンが
そもそも起こらないようにする、
というイメージです。
そうしたら、何が起こったと思いますか?
ケンカが、激減しました。
本当にびっくりするぐらい減りました。
毎日号泣、だったのが、
2週間に1回程度に減りました。
これが、「構造を変える」ことのパワフルさです。
私が組織に関わるときには、
いつもこの「氷山モデル」を頭に置いています。
「パターン」を変えるために
効果的な打ち手はどこ?
というのを見つけようとしています。
ちなみに、今回、我が家の
パターンと構造を見つけられたのは
「質問会議」という手法を使ったからなのですが…
その話はまた別の機会にお伝えしたいと思います。
----------------
(セミナー情報)
2022/12/15(木)20:00-21:30
上司道勉強会にて登壇します。
「活き活き働きながら業績を上げるチームづくりのポイント」
和気あいあい、楽しい会になる予定です!
詳細・申し込みはこちらからどうぞ。
https://www.kuraishi-mc.com/news/2022-11-29.html
-----------------
(編集後記)
開業以来ずっと乳幼児の母なので、
夜のセミナーは初登壇。
今後もしばらくありません。
子供たちの乱入もかなりの確率であり得ますが、
それでもオッケー!と
上司道主催者の方から言っていただきましたので
登壇することにしました。
メルマガに度々登場する我が家の子供を
一目見てやろうという奇特な方も是非どうぞ。
-----------------
記事一覧
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.272 〇〇〇が決まっていないプロジェクト
私の推しは… 続きは編集後記で。 前回のメルマガでは、 「社員の20%から「やりたい」と手が挙がるプロジェクトの始め方」と題し 指名制ではなく手挙げ式で 採用プロジェクトを
2025年12月18日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.271 社員の20%から「やりたい」と手が挙がるプロジェクトの始め方
蟹味噌トマトじゃーん! …続きは編集後記で。 前回のメルマガでは、 「コントロールすればするほど、主体性は下がる」という話をしました。 https://mail.os7.
2025年12月10日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.270 ○○するほど主体性が下がる?
今半の… 続きは編集後記で。 以前、とある会社で “ある課題を解決するためのプロジェクトチーム"を立ち上げました。 メンバーの選び方は指名制。 プロジェクトの目的もゴール
2025年12月03日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.269 “理念を実現する組織”に変える〇〇〇の仕組み
鉄の胃腸… 続きは編集後記で。 前回のメルマガ、 「理念浸透は、理念を浸透させようとしてもうまくいかない!?」話に、 たくさんの反響をいただきました。 ありがとうございます。
2025年11月26日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.268 理念浸透は、理念を浸透させようとしてもうまくいかない!?
初めて知った… 続きは編集後記で。 経営理念を浸透させたい。 経営者の方からよく聞くご相談です。 経営理念を掲げても現場に浸透しないことが 多くの会社で起こっています。
2025年11月19日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.267 他人事を自分ごとにする方法
今日のメルマガには嘘が混じっています。 …続きは編集後記で。 我が家では、普段 私が洗濯物を畳んで、しまっています。 ただし、ひとつだけルールがあります。 裏返しのまま
2025年11月07日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.266 「部下が言ったことをやらない」のは〇〇〇が悪いから
「Sora」って… 続きは編集後記で。 部下に「これお願いね」と伝えたのに、 なかなか進まない、やってくれない。 そんな経験、ありませんか? 多くの人は 「責任感がな
2025年10月31日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.265 研修でモチベーションは上がるのか?
風邪の前兆… 続きは編集後記で。 先日、ある研修会社経由で、 こんなご相談をいただきました。 --- 中堅社員のモチベーションが低いことが課題なので、 仕事に熱意を持
2025年10月24日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.264 若手を中心とした改革が失敗する理由
前回大好評!? …続きは編集後記で。 ある会社で、こんなことがありました。 「会議で様々なアイディアは出るんですが、 それを実行できないんです」 部署間にまたがる問題を
2025年10月16日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.263 我が家のお小遣い事情
つぶらな瞳が… 続きは編集後記で。 私は、研修でも、コンサルティングでも、 本人に決めていただく範囲をいかに広くするか?という、 「自己決定」を大切にしています。 自
2025年10月09日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.262 「多様性を活かす」の基本は〇〇を活かすこと
愛されるために… 続きは編集後記で。 しばらく前から、「多様性」が叫ばれるようになりましたね。 その背景として、 日本人・男性・正社員ばかりだった職場に 性別、雇用形
2025年10月02日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.261 PDCAがうまく行かない理由は〇〇〇〇が低いから
6月上旬から… 続きは編集後記で。 組織開発の世界では有名な ダニエル・キムの「成功循環モデル」を知っていますか? 成果が出る組織と 出ない組織の違いを 4つの「質」
2025年09月25日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.260 1on1がうまく行かない理由は〇〇が悪いから
自由研究のテーマ… 続きは編集後記で 先日、1on1に関するセミナーを聞いてくださった経営者の方が、 ご相談にいらっしゃいました。 「1on1研修を管理職に受けさせよう
2025年09月11日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.259 他社の成功事例を真似し続けたら社員に詰め寄られた話
お祭り好きの血は… 続きは編集後記で。 先日、ある経営者からこんな話を聞きました。 その会社は従業員100名程度の製造業で、 社長は「最近組織が停滞している」と感じていま
2025年09月03日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.258 その人、部長にして大丈夫?
つながらない… 続きは編集後記で。 ある会社で、こんな相談を受けました。 「A君を部長に昇格させたいと思っている。 現在はエースプレイヤーで業務が忙しく あまりマネジメ
2025年08月27日