人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.188 男性のワンオペ育児はえらい?
できない(涙)…
続きは編集後記で。
長男と長女は、ダンスを習っています。
小学生クラスが17時15分~、
幼児クラスが18時25分~と
遅めの時間帯であるため、
共働き家庭の子供が多く利用しているようです。
先日、ダンス教室の保護者飲み会があり、
母親たちが参加する中、1名だけ父親が参加していました。
この男性を鈴木さんとしましょう。
鈴木さんはいつもダンスの送り迎えも担っています。
鈴木さんに、他の保護者から質問が集中しました。
「いつも送り迎えなさってますよね?」
「はい、僕が時短勤務にしているので」
「え~!そうなんですか!ごはんとかも作ってらっしゃるんですか?」
「はい、夕飯はほぼ僕が作っていますね」
「えら~い!!!奥さんは何時頃に帰ってくるんですか?」
「大体20時くらいですかね」
「それまでワンオペしてるんですね!すごいですね!!」
「いやー、僕の方が稼ぎが少ないので…」
どう思います?
鈴木さんが女性であったとしたら、
こんなやりとりは起こりえないでしょうし、
「自分の方が稼ぎが少ない」なんて不名誉な告白を
しなくて済んだのではないでしょうか。
私自身、母親でありながら
バリバリ働きたい!とも思っているので、
「女性は家庭を守る」という「当たり前」を持った方とお話しすると
違和感を覚える、
もっと言うと
腹が立つこともあります。
しかし、この鈴木さんに対する
「えら~い!!!」
と思ってしまう感覚は
私には全くないのか?と聞かれると、
正直なところ、「はい、全くありません」とは言えません。
その奥にあるのは、
「家事育児は女性が主に担うものである」
という「当たり前」の感覚です。
この「当たり前」は人によって違います。
いつもメルマガでお話ししているように、
「人と人は違う」ということです。
人は、自分にとっての「当たり前」が
相手にとっても「当たり前」であるかのように思い込み
相手にぶつけてしまいがちです。
相手は、自分と違う「当たり前」に違和感を感じながらも
波風を立てないために、
冒頭の鈴木さんのように、
笑ってやり過ごすことが多いでしょう。
なぜなら「当たり前」の違いを理解し合うのには
対話が必要だからです。
対話では、相手の思いとその背景を理解しようと思って聴きます。
お互いに相手の言うことを受容し、
自分との違いを確認し、
その違いをフィードバックすることで、
相互理解を深めていきます。
これには、とても時間がかかります。
「タイパ」が叫ばれる現代、
「コミュニケーションコスト」などと言われることがあります。
コミュニケーションは、コストなのです。
だから、より効率よく、
短く要件だけを伝えるコミュニケーションが好まれています。
一方で、コミュニケーションのコストをかけないと
どうなるでしょうか?
短期的には影響は出ません。
しかし、長期的には、
お互いの「ズレ」を「ズレ」と認識しないまま
関係性の溝が深まっていきます。
特に上司部下の場合、
上司は上司の「当たり前」を
無自覚に部下に押し付けがちです。
部下は、その違和感を伝えたり
上司に思いを分かってもらったりするコストをかけるよりも
その場をやり過ごすことを選ぶでしょう。
そして、気づいたときには
上司と部下の溝は、修復不可能なほどに大きくなっている、、、
のかもしれません。
では、こうならないためにどうすればいいのか?
長くなってきたので、次回のメルマガに書きたいと思います。
---
(サービス情報)
「効き脳コンサルティング」という
新サービスを開始しました。
効き脳診断をしていただいたうえで、
その結果を解説し、
ご自身の効き脳を活かしたマネジメント方法や
部下に対する対応方法のコツをお話します。
効き脳診断(3,300円相当)付きで9,900円です。
詳しくはこちら
https://www.kuraishi-mc.com/kikinou.html
------
(編集後記)
長男は、
「それSnow Manにやらせて下さい」という番組の
完コピダンスバトルにはまっています。
その中に出てくるクラブステップができなくて、
「できない!!」と半泣きになりながら
練習していました。
私が軽々とやって見せたので、
余計に悔しかったようです。
「できるようになりたい!」
という気持ちは、
仕事でもスポーツでも、頑張る大きな原動力になります。
その気持ちをどう引き出すか?
というのが、親や上司の腕の見せ所かな、と思います。
------
記事一覧
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.273【ご報告】「対話」から、組織は変わる。新会社設立のお知らせ
こんにちは、倉石友美です。 いつもメルマガをお読みいただき、ありがとうございます。 今日は、私自身に関するひとつの節目について、ご報告させてください。 「経営計画を作ったの
2025年12月24日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.272 〇〇〇が決まっていないプロジェクト
私の推しは… 続きは編集後記で。 前回のメルマガでは、 「社員の20%から「やりたい」と手が挙がるプロジェクトの始め方」と題し 指名制ではなく手挙げ式で 採用プロジェクトを
2025年12月18日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.271 社員の20%から「やりたい」と手が挙がるプロジェクトの始め方
蟹味噌トマトじゃーん! …続きは編集後記で。 前回のメルマガでは、 「コントロールすればするほど、主体性は下がる」という話をしました。 https://mail.os7.
2025年12月10日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.270 ○○するほど主体性が下がる?
今半の… 続きは編集後記で。 以前、とある会社で “ある課題を解決するためのプロジェクトチーム"を立ち上げました。 メンバーの選び方は指名制。 プロジェクトの目的もゴール
2025年12月03日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.269 “理念を実現する組織”に変える〇〇〇の仕組み
鉄の胃腸… 続きは編集後記で。 前回のメルマガ、 「理念浸透は、理念を浸透させようとしてもうまくいかない!?」話に、 たくさんの反響をいただきました。 ありがとうございます。
2025年11月26日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.268 理念浸透は、理念を浸透させようとしてもうまくいかない!?
初めて知った… 続きは編集後記で。 経営理念を浸透させたい。 経営者の方からよく聞くご相談です。 経営理念を掲げても現場に浸透しないことが 多くの会社で起こっています。
2025年11月19日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.267 他人事を自分ごとにする方法
今日のメルマガには嘘が混じっています。 …続きは編集後記で。 我が家では、普段 私が洗濯物を畳んで、しまっています。 ただし、ひとつだけルールがあります。 裏返しのまま
2025年11月07日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.266 「部下が言ったことをやらない」のは〇〇〇が悪いから
「Sora」って… 続きは編集後記で。 部下に「これお願いね」と伝えたのに、 なかなか進まない、やってくれない。 そんな経験、ありませんか? 多くの人は 「責任感がな
2025年10月31日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.265 研修でモチベーションは上がるのか?
風邪の前兆… 続きは編集後記で。 先日、ある研修会社経由で、 こんなご相談をいただきました。 --- 中堅社員のモチベーションが低いことが課題なので、 仕事に熱意を持
2025年10月24日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.264 若手を中心とした改革が失敗する理由
前回大好評!? …続きは編集後記で。 ある会社で、こんなことがありました。 「会議で様々なアイディアは出るんですが、 それを実行できないんです」 部署間にまたがる問題を
2025年10月16日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.263 我が家のお小遣い事情
つぶらな瞳が… 続きは編集後記で。 私は、研修でも、コンサルティングでも、 本人に決めていただく範囲をいかに広くするか?という、 「自己決定」を大切にしています。 自
2025年10月09日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.262 「多様性を活かす」の基本は〇〇を活かすこと
愛されるために… 続きは編集後記で。 しばらく前から、「多様性」が叫ばれるようになりましたね。 その背景として、 日本人・男性・正社員ばかりだった職場に 性別、雇用形
2025年10月02日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.261 PDCAがうまく行かない理由は〇〇〇〇が低いから
6月上旬から… 続きは編集後記で。 組織開発の世界では有名な ダニエル・キムの「成功循環モデル」を知っていますか? 成果が出る組織と 出ない組織の違いを 4つの「質」
2025年09月25日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.260 1on1がうまく行かない理由は〇〇が悪いから
自由研究のテーマ… 続きは編集後記で 先日、1on1に関するセミナーを聞いてくださった経営者の方が、 ご相談にいらっしゃいました。 「1on1研修を管理職に受けさせよう
2025年09月11日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.259 他社の成功事例を真似し続けたら社員に詰め寄られた話
お祭り好きの血は… 続きは編集後記で。 先日、ある経営者からこんな話を聞きました。 その会社は従業員100名程度の製造業で、 社長は「最近組織が停滞している」と感じていま
2025年09月03日