人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.175 自己評価が高い部下は〇〇が足りない?
人生初体験!
…続きは編集後記へ。
先日、あるマネージャーから
このような相談を受けました。
「人事評価制度で、
自己評価をさせると、
やたらと高くつけてくる部下がいるんです。
もっと謙虚になってほしいのですが、
どうやってそれを伝えたらいいでしょうか?」
人事評価制度では
「自己評価」を採点させる会社が多いですよね。
人によって、自分に甘くつける方、
辛くつける方、
様々だと思います。
冒頭のマネージャーの方は、
自分に対して低めの評価をつける人を
「謙虚で成長意欲がある人材」、
高めの評価をつける人を
「成長意欲がなく、レベルの低い人材」
とみなしていたのですが…
これって、何の問題なんでしょう?
本人の謙虚さの問題ですか?
そもそも、自己評価をつけさせる目的って何でしょう?
本人の謙虚さをテストするためですか?
さて、皆さん、どう思いますか?
人事評価制度で自己評価をつけてもらう目的は、
・自分自身で振り返りをすること
・自己評価と上司評価のギャップを確認すること
の2点だと思います。
1点目について。
人が成長するために「振り返り」は必須です。
経験学習モデルという有名な理論もありますが、
成長する人は、
必ず、振り返りをしています。
その機会の一つとして、
自己評価をつける、というのがあると思います。
2点目について。
こちらの目的がより重要です。
自分が「ここまでできている」と思うレベルと、
上司が「ここまでできている」と思うレベルのギャップ。
自分が「ここまでできればOK!」と思うレベルと、
上司が「ここまでやってほしい」と思うレベルのギャップ。
これらのギャップが必ずあります。
普段は、これを明確に認識できませんが、
自己評価と上司評価という形で
点数化すると、
このギャップが明確に見えてきます。
それによって、
上司の求めるものとのギャップを確認し、
どこまで成長するべきかを理解する機会になるのです。
よく私がお伝えしていることに、
「現状と理想のギャップがないところに
成長意欲はない」
という言葉があります。
現状=理想であれば、
成長する必要性、
変化する必要性は全くありません。
ところが、多くの社員は
理想が明確でないために、
現状とのギャップが小さく、
成長意欲がわきません。
上司が「ここまでやってほしい」というのを明確にリクエストすることで、
現状と理想のギャップが明確になり、
成長意欲につながるというわけです。
評価制度で自己評価が高い人は、
傲慢なのではなく、
「ここまでやってほしい」というリクエストが
理解できていない、伝わっていないのではないでしょうか。
だとすると、自己評価が高すぎる部下は
上司の問題。
どう見えているか(現状)、
どこまでやってほしいか(理想)を
明確に伝えて、
ギャップを認識させてあげればいいのです。
傲慢だとか
謙虚になれとか
言う必要は全くありません。
人事評価制度の目的を捉えれば、
分かっていただけるのではないでしょうか。
このように
人事評価が上手くいっていない!という方に
なぜ上手くいっていないのか?
どうしたら上手くいくのか?を
「戦略人事」という視点から解説する
セミナーを企画しました。
講師は私の組織開発仲間の菅生さん。
私もオブザーブで参加予定です。
定員は各回5名なのでお早めにどうぞ。
-----------------
(セミナー情報)
「成果を出す戦略人事実践セミナー」
組織作りの原理原則、そして
ビジョンや戦略、戦略を実行する
組織にするための考え方をお伝えします。
2/9(金) オンライン 14:00〜16:30
2/16(金) オンライン 14:00〜16:30
2/20(火) 品川 14:00〜16:30
2/28(水) オンライン 14:00〜16:30
<参加費用>
5500円(税込み)
<詳細はコチラ>
https://sokoage.net/senryakujinji/
-----------------
「組織が上手くいっていないけど、どこから手を付けたらいいのか分からない!
社長・人事のための組織変革セミナー」
自社組織の状態が分かる簡易診断付き。
こちらは、倉石が講師を務めます。
無料セミナーです。
1/31(水)9:30~11:00
2/13(火)12:30~14:00
2/29(木)13:00~14:30
セミナー詳細・申し込みは以下よりどうぞ。
https://info.kuraishi-mc.com/change.html
-----------------
(編集後記)
先日、人生初の胃カメラを体験しました。
静脈麻酔をしてもらって
半分眠りながらだったので
全く苦痛なく検査を受けることができました。
結果は問題なし。
よかったー。
-----------------
記事一覧
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.219 2024年の締めくくりに
まだある… 続きは編集後記で。 今年も1年間、メルマガにお付き合いいただき ありがとうございました。 1年の締めくくりに、活動のご紹介を兼ねて 振り返りと感謝のメッセージ
2024年12月26日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.218 1on1がもたらすもの
悩みは一緒… 続きは編集後記で。 半年前から1on1の導入を サポートしている企業があります。 その企業の課題は、一言で言うと 「人が育たない」ということ。 始め
2024年12月19日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.217 それって、コミュニケーションの問題ですか?
セミナーで… 続きは編集後記で。 会社内で、人と人との関係性がうまくいかないこと、 よくありますよね。 先に声をかけておけばよかったのに、 突然、〆切ギリギリの依頼をし
2024年12月06日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.216 トップの上には〇〇がある
大きすぎて… 続きは編集後記で。 「トップダウンをやめて、 ボトムアップの会社にしたいんです」 っておっしゃる経営者の方に しばしばお会いします。 そんな時、トップダウ
2024年11月27日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.215 自分で判断できない管理職
あれ、もう? …続きは編集後記で。 先日、ある経営者からこんなご相談をいただきました。 -------------- 管理職に権限を渡していきたいので、 「自分で判断し
2024年11月21日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.214 揉めに揉めた会議
Youtubeと首っ引きで… 続きは編集後記で。 先日、人的資本経営を実践している企業の お話を聞く機会がありました。 中小企業でありながら、 様々な取り組みをして
2024年11月14日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.213 その目標、逆効果ではありませんか?
ものすごい剣幕でのクレーム! …続きは編集後記で。 ある製造業の会社の経営者から、 こんなお話をお聞きしました。 「うちの社員は、すぐにさぼりたがるんです。 この前も
2024年11月07日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.212 若手を採用できる秘訣は「〇〇を活かす」
突然やってきた… 続きは編集後記で。 先日、 「若手の採用定着がうまくいっている!」という 従業員50名程度の企業の 若手社員のお話を聞く機会がありました。 なぜこの
2024年10月30日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.211 会長に困ってます…
なぜか調べてしまう… 続きは編集後記で。 中小企業のあるあるシリーズ。 父親が創業した会社で、 父親が高齢になったため自分が社長になったが、 会長に退いた父親が口を出し
2024年10月16日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.210 コミットメントを高める方法
こわおもしろい… 続きは編集後記で。 採用難の時代、 業務委託や外注先など、 社外にお願いする機会が増えてきた会社も 多いのではないでしょうか? ある経営者から、こんな相
2024年10月09日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.209 強みを発揮できないとき
先日、ショックなことがありました。 10年以上使っていた傘を、電車に忘れてきてしまいました。 …という話を友人にしたところ、 「むしろ10年使い続けていたことの方が 信じら
2024年10月03日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.208「日本でいちばん大切にしたい会社」は優しいだけじゃダメ
奥が深い… 続きは編集後記で。 皆さんは、 「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞をご存知でしょうか? 「人を幸せにする経営」を実践している企業を表彰しており、 201
2024年09月25日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.207 ロジハラって知ってますか?
毎日できるようになったのは… 続きは編集後記で。 私は組織開発の他に 企業での様々な研修も実施しているのですが 最近引き合いが多い研修として 「ロジカルコミュニケーション研
2024年09月13日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.206 他責ではなく当事者意識を持ってもらうには?
終わった~!!! …続きは編集後記で。 「社員が他責で困る。 もっと当事者意識を持ってほしい」 こういうお悩み、本当によく聞きます。 「当事者意識を持とう!」と呼び
2024年09月05日
人と業績が同時に伸びる会社づくり Vol.205 いっぱい紹介してもらっても、いい人がいない!
世帯年収は… 続きは編集後記で。 中小企業の経営者のお悩みとして 最近常にお聞きするのが 「人材不足」「人が採用できない」という話です。 あるサービス業の企業では、
2024年08月28日