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採用定着のヒント 西野毅

社員が有給休暇を日曜日に申請してきた!

2023年11月22日



社労士で採用定着士の西野です。

今日は有給休暇の話題です。

社長から相談があったのですが、
ある社員が、日曜日(会社に休日)に
有給休暇を申請してきた、と。

話を聞いてみると、その社員の方は
何とか給料を増やしたいという考えで
残業も日頃から多いようです。

社長もそれがちょっと気になって
いたようです。

もうちょっと効率的に
仕事をしてくれよと。

そうしたら日曜日に有給申請。

社長としては認めたくないわけです。

「この日はもともと休みやん」
と言ったら、

「はい。でも有給は権利ですから
拒否できないですよね」ですって。

そう言われると自信が無くなって、
相談に至ったようです。

ということで、有給休暇について
整理してみましょう。

有給休暇というのは、
リフレッシュのために、その日の
労働義務を免除するという意味です。

一方、休日はもともと労働義務が無い日。

労働義務のない休日に、有給休暇を
充てること自体成立しないのです。

当然のことながら、その日の
有給申請は却下、です。

逆に、認めてしまうと大変なことに
なります。

休日は給料が発生していないので、
有給休暇を充てることで給料を
支払う必要が出てきます。

これって、実質的には有給の買取に
ならない?

そんな疑問も湧いてきます。

有給休暇の買取は、次の3つのケース
以外は禁止です。

1つ目は、退職時に残った有給。

2つ目は、時効で消滅する有給。

3つ目は、法定を超える日数の有給。

例えば、入社半年の社員の場合、
有給付与日数10日ですが、12日付与
していたら、2日分は買取OKです。

中小企業では、ほぼ無いと思います。

休日に有給休暇を充てるのは、買取。

1日や2日ならすぐに問題になることは
ないでしょうが、仮に年間の有給休暇を
全て休日に充てると、違法とみなされる
可能性が充分にあるかと思います。

なので、このようなケース、御社で
起きた場合は説明した上で拒否しましょう。

ただ、なぜ有給休暇を休日に充て
ようとするのかは確認された方が良いです。

勤務日に有給休暇を取る余裕が無い
ことが理由だったとしたら、
その方が問題かもしれません。

有給休暇5日間の取得義務に加え、
最近では有給休暇を取りにくい職場
は人材が集まらなくなっています。

最低限5日間、できれば有給取得率を
100%に近づけていただきたいと
思います。

-----------------------------------

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