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採用定着のヒント 西野毅

会社への不満「みんな言ってます」は何人?

2024年07月24日



社労士で採用定着士の西野です。

社員面談をしていると、社員から
社長や会社への不満を言われることが
あるかと思います。

追い打ちをかけるように
「みんな言ってますよ!」
というダメ押し。

みんなって全員のことではない。

わかっていながらも、不安に
なりますよね。

では、みんなって何人でしょう?

一般的には「3人」と言えそうです。

心理学者アッシュによる面白い実験が
あります(同調圧力実験)。

被験者に1本の標準線と
明らかに長さの違う3本の比較線を
見せ、標準線と同じ長さの比較線を
選ぶよう求めました。

実験はグループで行われ、グループ内の
他のメンバー(アッシュの協力者)が
意図的に間違った答えを出しました。

被験者が最後に回答し、他のメンバーが
全員同じ誤答をしている状況で、
被験者が正しい答えを選ぶか、
それとも周囲に同調して誤った
答えを選ぶかが観察されました。

その結果、多くの被験者が他人の
誤答に影響され、正しい答えが明白で
あっても誤った答えを選ぶことが
多いことが分かりました。

そして、誤答をする傾向が強まるのが
「3人」です。

この考え方を用いると、
自分1人だと言い出せない不満も、
3人の同調者がいると自信が湧いて
きて「みんな言ってる」となる傾向が
分かります。

更に、「みんな言ってる」なんて
言い方をする場合、大抵は自分勝手な
考え方です。

3人の同調者も、本人が無理やり誘導
した可能性が高いです。

なので、こんな場合には
「みんなって誰?」って具体的に聞いて
みましょう。

考え方の違いや誤解を解くために話を
しないといけないから、という理由を
つけて。

それで、名前を出すことを拒むよう
でしたら、言ってやりましょう。

「あなたは周りを煽るだけ煽って
解決のために話をしたいと言うと、
それを拒むのか?」って。

もちろん、言い方は工夫しないと
いけないですよ。そのままの言い方で
は脅しと捉えかねません笑

で、実際に名前が出てきたら、その人を
攻めるのではなく、その人の考え方を
聞いた上で、あなた(会社)の考え方を
説明するようにしましょう。

そう考えると「みんな言ってる」は、
「みんな」と考え方の違いを解消する
チャンスですよね。

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