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採用定着のヒント 西野毅

実は、社労士ですが就業規則は嫌いです

2022年11月22日



社労士で採用定着士の西野です。

今回は就業規則の話題です。

というのも、前回お伝えしましたが、
社員が日頃関心を持っているのは、お金と休み。

人材の定着は、これらの疑問に答える
ことからスタートです。

具体的には就業規則に定め、周知
することから始めています。

とはいえ、
今回のタイトルにもありますが、
私、社労士ですが就業規則は嫌いです苦笑

開業した当初はそんなことは無かったのですが…

それについてお話したいと思います。

社労士にとって、就業規則作成は
それなりに金額を取れる仕事です。

・就業規則本体、
・パートタイマー規程
・賃金規程
・育児介護休業規程

形の整ったフルスペックの規程で、
これらをセットにすると
30~40万円位にはなるかと思います。

一方で、数万円の安価な就業規則も
あります。

就業規則とは会社と社員とのルールで、
労働トラブルの防止や、発生時に
対応するためにあります。

価格に違いは、簡単に言うと、
どこまでのケースを想定しているか。

高価な就業規則は、かなり細かな
ケースまで想定して作られている
のに対し、安価な就業規則はかなり
大雑把。

そういう意味では、良い規程を作るに
こしたことはないですし、ネットを
見ると多くの社労士が言っています。

安物の就業規則では、リスクに対応
できないので、良い就業規則を作りま
しょう、と。

社員が数十名の規模になると、少々
高くても良い規程を作られることを
お薦めします。

でも、小さな会社が初めて就業規則を
作る場合や、ずっと前に作って放置
している場合は、価格を抑えてもいい
と思うんです。

理由として2つあります。

1つ目は、いくら良い就業規則でも、
全ての問題に対応することができない
から。

かなり前の例ですが、
ある会社で外国人を雇用しました。

その外国人、タトゥーをしていたんです。

就業規則の禁止事項で対応しようと
しても「タトゥーをしてはいけない」
という条文なんて普通はありません。

他の汎用性のある条文を準用する
しかないです。

いずれにしても漏れが出るなら、
ある程度のものにしておき、あとは
追加で対応すればいいのではないかと。

2つ目は、規程があっても問題は起きます。

当たり前ですが、
規程が自らトラブル防止のために
動いてはくれませんから。

数年前、ある会社で、社員が集団で
退職するというトラブルがありました。

どうも1年前に採用した社員が、画策
していたようです。

元々は悪い社員ではなかったようで
色々と提案を出してくれていました。

ただ、社長からすると現実味がない、
「おいおい、それは無理やろ!」と
言いたくなるような内容だったので、
全て却下していたのです。

徐々に勤務態度が悪くなり、社長が
注意しても聞かない。

そのうち、周囲に社長の悪口を吹
き込んだり、良くない影響を及ぼす
ようになりました。

そんな時にある社労士の先生に
相談したところ「社長、しっかりした
就業規則を作りましょう」ということで
高価な就業規則を作ることになったそうです。


見せてもらったところ、立派な就業規則。

中身だけでなく、立派に装丁までされています。

価格を聞いたら、冒頭申し上げた
範囲を超える高価なものでした。

結末は、先ほど申し上げた通りです。

この頃からでしょうか。
就業規則が嫌いになったのは…。
というか、無力感を感じたんですね。

労働トラブルを解決する為に
就業規則を作ろうとする社労士は
とても多いと思います。

でも、はっきり言って労働トラブルと
就業規則の相性は最悪。

労働トラブルが発生する原因は、
ほとんどが感情のもつれから。

先ほどの例で言うと、
提案を受け入れてもらえない。
「なんで俺の言うことを社長は
聞いてくれへんのや」という怒りの
感情です。

先日からお伝えしていますが、
社員が何を考えているのかを知る。

これをしなければ、どれほど
立派な就業規則を作ってもお飾りで
しかありません。

逆に言うと、小さな会社の場合、
社員1人1人考えていることを
知れば、安価な就業規則であっても、
(あまりにスカスカの場合は別ですが)
トラブルになる可能性はそれほど
そんなにありません。

では、具体的にどの程度の就業規則
であればいいのか?
次回お伝えします。

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