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採用定着のヒント 西野毅

「若い女性は正社員として雇用しません」の意味

2023年02月21日



社労士で採用定着士の西野です。

前回、事故にあった件を報告しました
ところ、多くの方から連絡をいただきました。

すっごくうれしかったです。
ありがとうございます。

さて、先々週、
ネットニュースでこんな記事が出ていました。

「若い女性は正社員として雇用しません」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f3121111a80fa2e84cf5042066d84ac1740d5bd4

今日はこれに関連する話題を取り
上げたいと思います。

関係先の社長と話をしていると、
良く出てくる願望が「若手社員が欲しい」です。

お気持ちはわかるのですが、
男性、女性を問わず若手人材を採用する
際、注意が必要です。
私が考える注意点を3つお伝えします。

1つ目は、
若手が欲しいのであれば長期戦の覚悟
が必要ということです。

今、というより今後も含め、中小企業
にとって採用は難易度の高い仕事になります。

その中でも若手を、となると更に困難に
なります。

求職者全体の中で、
30代(39歳)までは約36%。

20代(29歳)までとなると、
求職者全体の18%。

この割合を見ると、その難しさを
ご理解いただけるかと思います。

2つ目、
これは特に女性の場合で、まさに
記事に書かれている内容です。

若手、特に女性を採用し、活躍して
もらっていても出産すると離脱は避けられません。

特に難しいのは、今は出産による退職は
ほぼ無し。

退職となれば、思い切って次の人材を
採用しようとなるのですが、今は
ほとんどの方が復帰されます。

産休、育休期間は社会保険料免除、
それでいて従前の金額を支払って
いる計算で老齢厚生年金が積みあがります。

また、出産手当金や育児休業給付金
という収入保障があるので、出産を
機に退職する理由が無いんです。

なので、復帰を前提とした代替人員
を採用することになります。

また、復帰すると言っても、子供が
小さい頃は、熱を出して休んだり、
保育園から呼び出しがかかることも
多いので、戦力としてなかなか計算
できません。

代替として採用した社員もそのまま
雇用しておかないといけなくなります。

そして、少し経つと2人目を妊娠、
という可能性もあります。

それでも、その時期を過ぎれば
長く活躍してくれるのですが、出産・
育児の期間はどうしても、人繰りや
人件費という面で会社にとっては
厳しくなってしまいます。

それら想定して採用しないと、会社、
当事者両方にとって望ましくない状況になります。

また、最近では男性が育児休業を取る
という意識も一般的になってきて
いますので、若手男性を採用する際も、
頭に入れておく必要があります。

3つ目、
長く活躍する環境を整備するということです。

退職する理由で、
全体として大きな理由の2つは、
・労働環境(残業や休日)
・人間関係
ですが、年齢によるものもあります。

20代半ばになると、
一通りの仕事を覚えてくるので、
今の仕事に飽きてきた。
もっとやりがいのある仕事がしたい。
という理由が多くなります。

20代後半から30代前半は、
・収入が低い
・会社の将来が見えない
という理由で辞めるケースが多いようです。

おそらく家族が増え、今後のことも
考えていかないと、という時期なのでしょう。

若手を採用したい理由は、長期的な
視点で活躍してもらえると考える
方が多いと思います。

ところが、
・会社のビジョンを示す
・仕事に変化ややりがいを持たせる
・経験や活躍に応じて収入がアップ
する仕組みを作る、

このような環境を作っていかなければ、
何のために苦労して若手をしたのか
わからない、という結果になってしまいます。

ここまで読んでいただくと、
若手を入れるのは結構面倒だな。
避けた方がいいかも、と思われた
方もいるかもしれません。

でも、このゾーンを避けると
今後ますます人材の確保が困難になります。

また、年代が高くなると、
親の介護の影響を受ける可能性が出てきます。

結局、どの年代であっても会社に
とって不都合はあるのです。

だからこそ、中長期的に長く働き続ける
ことのできる職場環境作りが不可欠に
なります。


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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
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