採用選考 職場体験に給料は必要か?
社労士で採用定着士の西野です。
採用選考の一環として、職場体験
をする、という方法があります。
私の関係先でもやっている会社が
ありますが、おススメです。
というのも、面接で人材を見極める
といっても、ほんの1時間で全てが
わかるなんであり得ません。
だからこそ、適性検査やバックグラウ
ンドチェック等の方法もおススメ
しているわけですが、実際に仕事を
して見えることもあるんですね。
面接をして良かった、
と思ったものの、実際に仕事をして
みると違和感を覚えたので見送り、
ということがあるそうです。
もちろん、求職者側から、
イメージとのギャップがあった
ということで辞退ということも
あります。
その時は残念、と思うでしょうが、
早期離職の大きな要因は、そのギャップ
の大きさでもあるので、入社してから
辞められるよりは、いいと思います。
また、採用選考を通して志望度を上げる
という意味でも、職場体験は効果ありです。
職場の雰囲気や、先輩社員がどんな人
なのかも肌で感じてもらえる訳ですから。
職場体験をする上で、よく聞かれる
ことですが、
給料を払う必要はあるのか? です。
その判断基準は、
「労働者」に該当するかどうか?です。
一般的には、
・会社と本人との間に指揮命令関係が
あること
・その作業によって得られる利益・
効果が、企業(使用者)に帰属すること
この2つを満たした場合、労働者に
該当するとされます。
要は、何をするかによって変わる、
ということです。
会社見学プラス、ちょっとこの作業やってみる?
という程度なら労働者とはならない
ので、給料を支払う必要はありません。
逆にガチで仕事をしてもらう、という
ことでしたら労働者になるので、給料が
必要ということになります。
実際のところ、この間のどこかに位置
することになるでしょうから、個別の
状況に応じて判断するしかない、となります。
が、私は1日アルバイトという位置
づけで給料を支払うことをおススメ
しています。
理由としては2つあります。
1つ目は、
採用選考として判断するなら、実際の
仕事ぶりを見ないと判断できないと
思います。
給料を払わないギリギリの線で、なんて
考えずに、アルバイト代として支払い、
仕事をしてもらった方がいいのでは
ないでしょうか。
2つ目は、
万一ケガをした場合、労働者という位置
づけで仕事をしてもらっている場合は
労災の対象となり得るからです。
(実際に労災認定されるかどうかは、
そのケガと業務との関連性によります。)
ケガをしたにもかかわらず、仕事では
ない(労働者ではない)ので、会社と
して何もしません。とは言えませんよね。
もし、給料を払わない場合、損賠保険
には加入されている方がいいと思います。
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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
では、中小企業の人事・労務に関する問題に
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