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採用定着のヒント 西野毅

試用期間はお試し期間ではありません

2023年09月06日



社労士で採用定着士の西野です。

日頃から中小企業の社長の話をして
いると、気になることが多々あります。

その1つが試用期間。

3名中2名の社長が試用期間を
お試し期間だと考えておられます。

試用なので間違いではないのですが…

通販番組でよくやっている、
初回限定での特別価格。

ほとんどの場合は、使ってみて
気に入らなければ2か月目までに
キャンセルすればいいですよ。

となっています。

まさにお試し期間ですよね。

それと同じで、試用期間が3か月間
だとすると、採用してはみたものの
想定していたほどの仕事ができないなあ。

と思ったら、本採用前に断ればいい。
そう考えるのは間違いです。

試用期間中に本採用を断るのは、解雇に
なります。

確かに、本採用後よりも解雇権を行使
できる範囲が広くなるのは間違い
ないのですが、解雇である以上ハードル
は高いです。

本採用を見送りたくなるケースとして
・勤務態度が悪い
・能力が劣っている
という理由が多いと思います。

でも、これらはかなり難しいです。

勤務態度を客観的に証明するのは困難
ですし、能力不足も試用期間
(通常3か月)で結論を出せるものでは
ありません。

では、どうすればいいのか?

私がお薦めしているのは、有期雇用契約です。

3か月間、6か月間と契約期間を設定
して、問題なければ契約更新をします。

問題があれば契約更新をせず、期間
完了で退職となります。

これだと解雇ではなく、単に契約期間が
満了したという理由での退職です。

このことを試用期間と勘違いされて
いる方も多いのですが、全く違います。

さらに、有期雇用契約でスタートした
場合、その後正社員にして一定の条件を
満たした場合はキャリアアップ助成金
を受給できる可能性もあります。

有期雇用契約をする上での
デメリットは、求職者の納得性です。

求職者が採用の主役になる中で、
会社の都合で正社員ではなく、
有期雇用契約を締結することに
難色を示す求職者もいます。

私が社長にお伝えしているのは、
有期雇用契約にすることによる
求職者のメリットを面接時に
伝えるということです。

相手の立場に立って説明すれば
ほとんどの求職者は納得されます。

逆に、それでも難色を示す求職者は
採用しないのが無難です。


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