社員20名以下の会社に人事制度は必要か?
社労士で採用定着士の西野です。
今回は、人事制度の導入について
考えてみたいと思います。
人事制度とは、人材を効果的かつ公平
にマネジメントし、組織の目標達成を
サポートする仕組みです。
具体的には、社員の役割や成果を明確
にし、それを評価する基準を整えた
ものを指します。
■中小企業の人事制度導入率は?
少し古いデータですが、厚生労働省
の「平成14年雇用管理調査」によると
人事制度の導入率は企業全体で
51% でした。
規模別では以下の通りです。
・5000人以上:98.3%
・1000~4999人:96.5%
・300~999人:89.1%
・100~299人:73.7%
・30~99人:39.4%
この数字を見ると、従業員が30人未満
の企業では導入率がさらに低いことが
予想されます。
■小さな会社に人事制度は不要?
人事制度は「多くの社員を公平に管理
するための仕組み」と言われるため、
社員数20名以下の会社には不要と
思われがちです。
実際、私も以前は「全社員を社長が
直接把握できる規模なら、柔軟に対応
すれば十分」と考えていました。
しかし、近年では 小さな会社こそ
人事制度が必要だと強く感じています。
■小さな会社に人事制度が必要な理由
その理由の一つが、採用難と定着の
重要性 です。
特に中小企業は、優秀な社員の確保と
定着が企業存続のカギを握ります。
「エン転職 人事のミカタ」の調査に
よると、社員が退職を決意する理由の
トップは次の通りです。
・報酬を上げたい(57%)
・上司と合わない(48%)
・職場の人間関係が合わない(48%)
・評価に納得できない(48%)
・会社の将来に不安を感じる(37%)
大きく分けると、
・給与・評価に関する成長意欲型の理由
・人間関係による理由
に分類できます。
■退職後の満足度にも影響
成長意欲型の理由で退職した人は、
転職後に活躍しているケースが多い
ことがわかっています。
これに対し、人間関係の問題で退職
した人は満足度が低く、転職先でも
不満を感じやすい傾向があります。
つまり、社員が給与や評価に不満を
抱いて退職することは、企業にとって
最も大きな損失と言えます。
■人事制度で社員のやる気と成長を引き出す
この課題を解決するために、人事制度
を整えることが必要です。
人事制度により明確な基準とキャリ
アパスを示すことで、社員のモチベー
ションと成長意欲を引き出すことができます。
このような観点から、社員20名以下の
会社に最適な人事制度の作り方を
テーマに勉強会を開催します。
■タイトル
「社員20名以下:小さな会社の人事制度の作り方」
■日時
2025年2月7日(金)14:00〜(約60分)
■お申込みはこちら:
https://form.os7.biz/f/9ec7e022/
ぜひご参加ください!
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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
では、中小企業の人事・労務に関する問題に
幅広く取り組んでいます。
ご相談はこのメールにご返信または
お電話で承ります。
【初回相談 無料】
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