退職金の計算方法、結局どれが一番いい?
社労士で採用定着士の西野です。
前回は、退職金の計算方法として最も
一般的な「基本給連動型」の問題点に
ついてお伝えしました。
では、実際に中小企業にとって、
より適した退職金制度とはどのよう
なものか?
今回は、代表的な3つの計算方法を比較
しながら、どの制度が最適なのかを
考えていきます。
1 定額方式(シンプルでわかりやすい)
まずは、勤続年数に応じて退職金額が
一律で決まる方式です。
例:
勤続5年:40万円
勤続6年:50万円
勤続7年:60万円
…といった具合です。
さらに、退職理由によって支給額に
差をつけることもできます
(会社都合・定年退職>自己都合退職
など)。
メリット
・計算が簡単で社員にも伝えやすい
・賃金制度の影響を受けない
デメリット
・貢献度を反映できない
(長くいれば多くもらえる仕組み)
2 別テーブル方式(職位に応じて差
をつける)
定額方式をベースに、退職時の職位や
等級ランクに応じて係数をかける
方式です。
例:勤続6年で50万円の場合
一般社員(1.0):
50万円 × 1.0 = 50万円
課長クラス(1.4):
50万円 × 1.4 = 70万円
部長クラス(1.8):
50万円 × 1.8 = 90万円
メリット
・退職時の役職に応じて一定の公平性を担保できる
・計算が比較的簡単
デメリット
・評価の基準が退職時のみなので、それ
までの貢献が反映されにくい
(結局「終わりよければすべてよし」
になりがち)
3 ポイント制(最も公平で理想的)
入社から退職までの間に、毎年の職位・
評価・貢献度などをポイント化して管理
する方式です。
年間のポイントに一定の金額を掛けて、
最終的な退職金額を算出します。
メリット
・勤務年数だけでなく、日々の評価や
成績が反映される
・長期的なモチベーションにつながる
・実力主義の評価制度と相性が良い
デメリット
・ポイントの管理がやや煩雑になる
・制度設計にやや手間がかかる
結論:中小企業でも「ポイント制」が
理想的
私自身がおすすめするのは、やはり
ポイント制です。
中堅企業・大企業ではすでに主流と
なっており、今後の人材戦略において
も有効な制度です。
ただし、導入する際には「複雑さ」を
いかに軽減するかがカギになります。
シンプルに運用できる仕組みを設計
しておくことが、制度定着のポイントです。
退職金制度は、採用・定着・モチベー
ションのすべてに関わる重要な仕組み。
見直しや導入をお考えの際は、制度の
目的に応じた選択をしていきましょう。
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