3年間離職ゼロの会社がやったこととは?
社労士で採用定着士の西野です。
このところ、定着をテーマに取り上げています。
前々回の「社員が次々と退職すると
良い会社になる?」では、1年間で
約半数の社員が退職した後、3年間離職
ゼロの事例をご紹介しました。
https://mail.os7.biz/b/Sye0/1531928
何をやったかというと、
大きくは次の3つを明確にして社員
に説明することです。
1 会社のゴール
会社の考え(経営者の価値観)や理想の
姿を具体的に表します。
2 求める人材像
1のゴールに向かっていくために
社員にどうあって欲しいのか?
を明確にします。
1と2は、ミッション、ビジョン、
バリューと言い換えることができます。
3 働く環境
これだけではブラック企業と間違わ
れ、良い人材まで逃げてしまいます(笑)。
実際、ブラック企業ほどミッションや
ビジョンを強く打ち出していますので…。
そうならないように、働きやすい職場
環境にするということです。
と言っても、中小企業にできることは
限られています。
・有給休暇は100%取得を目指す。
・残業代は1分単位でつける。
これに、実際に社員が疑問に感じている
ことがあれば、明確にしていきます。
私がこれまで携わってきた中では、
残業代の計算方法や、特別休暇などの
休暇が有給なのか無給なのか…、等が
多いです。
ゴールや求める人材像はともかく、
働く環境を社員に説明するのは、
経営者にとって勇気がいることだと思います。
でも、ネットを見たら全部わかることなので
明確にしていないことが不信感となります。
それならば、社員に説明した方が
良くないですか?
私はいつも経営者の方にはそう言ってます。
それに、ゴールに向かっていくための
「引き換え」の働く環境であることも
説明するので、win-winの関係です。
その結果、
ゴールや求める人材像を「めんどくさい」
と受け止める人が会社を去り、前向きに
受け止めてくれる人が定着すると
いうことになります。
本日のタイトルにしている会社も
まさにこのパターンです。
15名中、1年間で7名が退職し、
その後3年間、新規で採用した人材を
含め離職ゼロ。
人員もの20名になりました。
最近、働く時間や残業代、有給休暇など
法改正が続いてますよね。
2019年4月、有給休暇5日ルール。
最低5日間取らせなければなければ1人につき罰則30万円。
2020年4月、残業代請求の時効が3年に延長。
来年(2023年)4月、60時間を超過
する残業の追加割増25%。
(本来の割増と合わせて50%)
この流れには逆らえないです。
かといって、1つ1つ個別に対応して
いては、経営が成り立たなくなってしまいます。
だからこそ、
・会社のゴール
・求める人材像
とセットにして取り組まれることを
お薦めします。
こちらの問題社員対策セミナーでは、
今日の話をもっと踏み込んでお伝えします。
https://nishino-sr.jp/clp/%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%a4%be%e5%93%a1%e5%af%be%e7%ad%96%e3%82%bb%e3%83%9f%e3%83%8a%e3%83%bc/
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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
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