固定残業(みなし残業)のメリットとは?
社労士で採用定着士の西野です。
給与制度の中で、あらかじめ決まった
時間数の残業代を支給するという
固定残業(みなし残業)制があります。
私の顧問先でも、導入している会社は
多いです。
今回は、固定残業(みなし残業)制の
メリットを考えてみましょう。
結論から言いますと、
固定残業(みなし残業)制のメリットは
無いです。
と言ってしまえば
身も蓋もありませんが、ホントにそうなんです。
というのも、
固定残業(みなし残業)制を有効に
するには次の3つの要件があります。
1 固定残業(みなし残業)の金額と
時間数を明確にすること。
2 実際の残業時間がみなし時間を
下回っても支給すること。
3 実際の残業時間がみなし時間を
上回った時は、追加で支給すること。
固定残業(みなし残業)制を導入せず、
残業代をきっちりと支給する方が、
費用が低く抑えることができます。
それに、固定残業(みなし残業)を
導入することで、求職者から
ブラック企業ではと怪しまれます。
※こちらについてはバックナンバーを
ご覧ください。
【求職者はブラック企業を
どうやって見分けるか?】
https://mail.os7.biz/b/Sye0/1612402
そう考えると、固定残業(みなし残業)
のメリットは無いと言えます。
とはいえ、私自身も固定残業
(みなし残業)を薦めることがよく
あります。
その判断基準としては、
1 基本給だけだと、給与額が少ない
と社長自身が感じている
2 残業がそれなりにある
3 細かな残業の計算が面倒
この3つ全てに当てはまる場合は、
まずは固定残業(みなし残業)を薦めます。
例えば、
基本給176,000円
(所定勤務時間160時間)
とします。
これだとちょっと少ない、
採用や定着のことを考えると、
20万円位まで上げてもいいかな?
と考えている場合で、残業が10時間
程度あるならば、
固定残業(みなし残業)を
20時間(27,500円)とします。
そうすることで、
総額203,500円となりますし、
実際の残業時間よりも多くの
みなし時間を設定しているので、
余程の繁忙時期でない限り、
追加の残業代も発生しません。
社員の方にとっても、
10時間の残業代を含めても
月20万円を下回るところ
なので、プラスになります。
社員数10人までの会社に多いです。
それともう一つは、
残業が多い会社で、働き方改革を
進めていきたいという会社。
例えば、残業が常時月40時間。
働き方改革で月20時間までにしたい、
と言っても、残業が減ると社員の給料
も減ってしまいます。
上手く進みません。
であれば、固定残業(みなし残業)
を40時間つけて、今の給料を維持
できるようにするというやり方です。
残業が減っても、人件費は下がりません。
ですが、社員の仕事の質が上がる
というのは大きいです。
また、残業40時間と20時間では
間違いなく人材を確保するという点
でプラスになります。
固定残業(みなし残業)は、
全体で考えれば、メリットの無い
給与制度ですが、一部の企業にとっては
有効な手段と言えます。
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西野社労士事務所・株式会社チーム力アップ
では、中小企業の人事・労務に関する問題に
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